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第四十五話 なにごともなく買物は終わった
その後、日用品や、電化製品、本などを物色し、四時間ほどの時間が過ぎた。
「他になんか買うものはあるのか?」
俺が二人に聞くと、二人はそろって首を振る。それを見た後、俺は近くにあった備え付けのマップを見、小広い空間を指した。
「じゃあ、少し遅いけどここで昼食取っていくか?」
その言葉に二人とも賛成し、俺たちはフードコートに向かった。少し歩いて付いたフードコートは、一定の静けさは保っているものの、かなりの賑わいだった。俺、彩芽、千姫は順に、そば、ちゃんぽん、うどんを注文した。数分の後、届いた食べ物を持ち、フロアの一角で机を囲んだ。
「じゃあ……」
「「「いただきます」」」
俺たちはいっせいに箸を取り、麺を啜る。ホクホクと温かくしっかりとした麺を、チュルチュルを啜りながら、数分の間談笑しつつ時が過ぎた。
「……ごちそうさま」
つゆまでしっかり飲み、一足先に食べ終わった俺は、「ちょっとお手洗いに……」と言ってフードコートを出た。フードコート最寄りのお手洗いは、《《清掃中》》だったので少し遠くのお手洗いに向かうことにした。




