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第十七話 たまにある朝
「誠っ!おっきてー!」
俺は、いつもと同じ彩芽の声で目を覚ました。
「ふぁ~~っ……あ、おはよう彩芽」
俺は寝起きの涙を拭いながら朝の挨拶をすると、彩芽は焦った顔をしてしゃべった。
「「おはよう彩芽」、っじゃないわよ!早くを起きなさい!遅刻するわよ!」
彩芽の切羽詰まった発言に、俺はゆっくりと意識を覚醒させてく。
「えっと……今何時?」
俺は、少し焦りつつ彩芽に時間を確認する。
「八時。間に合うか間に合わないかの瀬戸際よ」
「まじですか……」
俺はその言葉を聞いて、静かに登校の準備を始めた。




