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第十二話 追走

「悪いけどここから少し走るよ。ナビゲートに私達の相棒・・にしてもらうから、付いて来てくれ。では、」

比井塚さんが爽やかに言った後、一羽のふくろうを置いて、大人二人はすぐに走って行った。俺は置いて行かれないように走ろうと、後ろの紫穂を確認しようとした時、紫穂がぶるっと震え、身動みじろぎ、顔を伏せた。

「?」

 俺は、その行動を不審に思ったが、五秒もしない内に、紫穂は気を取り戻し、顔を上げて言った。

「誠くん、私も彩芽たちに何も言わずに来ちゃったから、戻って伝えにいっても良いかな?……後、私……」

 俺は紫穂の途切れ途切れに聞こえてくる言葉を遮って返答をした。

「俺は、急ぎの用事が出来たみたいなことを言っといてくれ。このことを知って欲しいっていうのもあるけど、口外こうがいして良いものなのかも分からないしな。後、他にも用があるなら、無理にまで帰ってこなくても大丈夫だからな」

 俺の言葉に、紫穂はばつの悪そうな顔をするが、その後すぐにいつもの表情に変わり、

「ごめん。大変な時なのに力になれなくて。ほんとごめん……」

「大丈夫だって、じゃっ、紫穂、みんなによろしく言っといてくれ!じゃあ、また明日!」

「うん、ありがとう。また明日!」

 俺と紫穂は、反対方向に走り出した。

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