8話 チートの始まりだぁ〜
初めて創造魔法(道具)を使ってから3時間ががたった。色々試して見た結果、3時間前俺は魔力を使い切り回復したのではなく、『魔力変換』でHPを魔力にしたようだ。『上級回復薬』程度なら少しの魔力で作れた。五万くらいだ。まぁ常人からして見たらすごい量の魔力かもしれないが...そしてこの上級魔力回復薬はHPを約三百強回復できるのだ。そして俺が本で読んだ通りに、スキルのレベルはスキルを使ったら上がった。まぁここまでくればみんなもわかるだろう。あぁ、
チートの始まりだ!
その後もリクとヒナがモンスター達を倒しどんどん迷宮を進んでいく中、俺は二人の後ろで「魔力変換→創造魔法→上級回復薬→飲む」を繰り返しをした。スキルレベルが上がるにつれ魔力変換の効率が良くなったので、余剰分の魔力でリクとヒナに回復薬をつくってやった。ちなみに1つ悩みがある。創造魔法をつかうと回復薬が出てくる。それはいいんだ。使えばいいだけの話だからな。だか回復薬はビンに入って出てくるんだ。処理に困るので、全部マジックポーチに入れているんだが...大変な数になっている。どうしよう。
やがて日が暮れてきた頃。
「たぶんーそろそろいい時間だと思うから戻ろうかー。」
「そうね。もう疲れたわ」
みんな疲れ切った顔をしている。
「そうだな。」
「レンは戦ってないけどねー」
俺はいかにも真面目な顔になる。
「俺は自分自身と戦っているんだ!」
「何よそれ!」
ちなみにこれが俺の今日の成果だ。
ーーー
名前 イトウ レン
種族 ハイ・ヒューマン
レベル25
HP 1500
魔力 150000/200025
称号 勇者
スキル
上級創造魔法(道具) -Lv.7
上級光属性魔法-Lv.1
上級闇属性魔法-Lv.1
無属性魔法-Lv.1
初級水属性魔法-Lv.1
魔力変換-Lv.9
隠蔽-Lv.1
ーーー
HPはよく上がったが魔力はたいして上がらなかった。スキルレベルは見ての通りだ。スタートダッシュは遅れたけど、今日はみんなに追いつくくらい、いや、みんなを食えるくらいと良くなったのでもう帰りますか。
☆☆☆
来た道を逆走し半分くらいはは無事に帰ることができた。
「もー半分くらいまで来てないー?」
「そうね」
「ヒナ口数少なくね?どうかした?」
「疲れてんのよ」
そんなくだらない話をしていると奴は現れた。
「んー?あれなんだ?」
「どうかした?」
少し先の迷宮の壁が若干膨らんでいる。
「なんか膨らんでね?」
ヒビが入り壁から手のようなものが突き出た。
「え、え何よアレ、な、なんか出てるわよ!」
そしてそいつは壁を突き破り己の姿をあらわにした。牛のような顔をし、4つの足をもっている。そして上半身の生半可な鎧なんかよりも丈夫そうな鍛え上げられた筋肉。頭からはどんなものでも貫きそうなツノが生えており、その手には牛をかたどった巨大な斧を持っていた。牛の顔が口を開く。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァーーー」
大地が震えた。