11話 創造神と邪神
「そなたには《邪神》を倒して欲しい。」
「邪神？なんだそりゃ？」
「邪神。それはわしと対を成す者にして、この世界で想像主の私以外で真の意味の髪を名乗ることの許された者。」
「対を成す？この世界の神は2人なのか？」
「そう言えるな。他にも神を名乗るものもいるが真の意味で神の領域にまで達した者をわしはあいつしか知らん。」
邪神ねぇ〜あー怖い怖い
「しかし、俺に神を殺せと？」
「はははっ、威勢のいいことじゃ。しかし《神》とはな、そう簡単に殺されないからこそ《神》と呼ばれるんじゃ。」
「じゃぁどうしろと？」
「そなたには邪神を封印して欲しいのじゃ。だか、封印するだけと言っても神は神。そなた1人の力ではどうにもならん。だからこそそなたには魔族含む全ての種族達と共に邪神に挑んで欲しいのじゃ。」
「......素直に、はい。そうします。とは言えないな。」
「なぜじゃ？」
「おっさん。あんたが言ったんじゃないか。見た目や名前で判断するべきじゃないってな。」
おっさんの口角が少し上がる。
「はっはっはっは、私が神だと知った上でその態度か。気に入った。そなたの好きなようにやるがいい。あと私の...創造神の加護を授けよう。」
「いいのか？俺は邪神側につくのかもしれないぞ？」
「よいよい。好きにこの世界を冒険でもしてみるがいい。そして邪神とお菓子でも囲みながら少し話でもして、考えてみるといい。」
「加護か...ありがたく受け取っておく。」
って言ってみたけど加護ってなんだろ？
「そんなことより、もう時は近い。そなたが起きた時には、そなたが魔力切れで気絶した時から約1日がたっておるだろう。」
「げ！？1日！？」
「魔力切れなんてそんなものだ。最後に私から１つ言わせてもらおう。そなたはこの世界を救うことも、壊すことできる力を手にすることのできる素質がある。しかし、裏を返せば今は素質があるだけじゃ。あまり自分の力を過信するでないぞ。あと、今夜は一日寝て眠りになかなかつけないだろう......『リク』などといった者と散歩でもしてると良いと思うぞ。」
「リク？リクってヨシダ リクか？」
「そうじゃ。そいつじゃ」
「なにを言いたい？」
「あいつは大きな力を内に秘めている......まぁ、そなたとは比べ物にならないがな。」
「リクが力を秘めている？だからどうした？」
「そうすれば、少しは時間が稼げ......いやなんでもない。ただの神からの助言じゃよ」
そんなことを話していると俺の体から光が漏れでてきた。
「そろそろお別れの時じゃ。」
レンの体は光に包まれ、その異空間から消えた。一人になったおっさんは静かに呟く
「あぁ、そういえばいい忘れとったが加護に加え、呪いもかけてやったぞい...」
