俺考える。
「では天使になる為に私の本体がいる空間へ来て貰いますね。
何かこちらの世界でやりたい事はありますか?」
あの後遥は神の造り出したフィールドを脱し、バチイへ戻って来た。
鎧は先の戦闘でボロボロになってしまっていた。
「まず騎士団を何とかしたい。まずは上の人間、つまりジャンさんの所へ行かなくちゃな」
「結局はそこなんですね」
(マリーさんと良い関係になって去ろうってのもあるが)
兎角、二人は歩を進めた。
歩いて程なく、マリー、ジャンの宅へ到着した。
ドアを開けると、彼らが遥を迎えた。
「お帰りなさいです、ハルカさん!」
「部下から聞いたぞ、ハルカ。騎士団に入るとは、私も団長として嬉しいぞ!」
「あっと、ジャンさん、その事なんだが・・・」
遥は少し口をつむんだが、すぐに口を開いた。
「俺・・・急に故郷に帰らなくちゃならなくて、でも!皆に頼みたい事があるんだ!」
「頼み・・・とは?」
「あなたが納めている騎士団の兵達は正直、腐っています。今、俺がいる内にそれを
正したいんです!」
「そうか・・・良く言った。その件については私も感じてはいた。しかし、それをどう正すのだ?」
「まずは騎士団を一旦解散して、新たな選別方法を取り新たな騎士団を作りましょう」
ジャンが首を傾げる。
「新たな選別方法ったって・・・まさか、もう考えてあるのか?」
遥は軽く頷いた。