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異世界転生に物申す!  作者: テンペスティア
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12/15

俺あの子に会う。

 「・・・帰ってきたのか?」


 遥は自分の姿に何か変わったものが無いか調べたが、何も異変は無かった。


 「天使っつっても、形は人間と変わらんのな。わっか無いし」


 「まずは家に帰るか」


 遥は服装を簡単に整え、歩き出した。が・・・・・・。


 「ここってどこだっけ!?えーと、家の近くの筈なんだけど・・・

  ずっとこの近辺来て無かったから分かんねえ!」


 遥は頭を抱えていると、後ろから自分を呼ぶ声がした。


 「荻・・・君?荻遥君?」


 「え・・・君は・・・まさか、鍵波(かぎは)さん?」


 「荻君、なんで・・・亡くなった筈じゃ・・・・・・」


 彼女は、あの日告白した相手だった。

 やはり、と遥はその反応に驚きはしなかった。


 「いやー、あの後家出したら死んだなんて事になっててなぁ、いやびっくり」


 「お葬式の時、遥君の亡骸を見たんだけど・・・」


 さっきまで笑って見せていた遥の表情が強ばる。


 「ちょっと、俺の手触ってみて」


 遥は試しに鍵波に頼んだ。本当に自分がこの世の者なのか、それは自分にも分からなかった。

 心臓の鼓動が高まっているが、自分にしか感じないのかも分からない。


 「・・・触れる。本当に荻君なんだね?」


 「おう」


 そして、遥は彼女に事の全容を簡潔に説明した。


 「信じられない話だろうが、俺の実体がある事を証拠にしてくれ。

  それと、ちょっとここら辺の道を教えてくれないか?」


 「うん、何なら荻君の家まで行こうよ」


 「え、良いのか?」


 鍵波は頷く。遥もそれに甘える事にした。


 「荻君、なんかその異世界っていう所行って鍛えて来たの?」


 なんで、と遥が問う。


 「だって、何か、大人っぽくなったから。私、あの時は全然君の事知らなかったから

  ああ言ったんだけどね、私も先輩に告白したら同じ事言われたの。

  その時に、知ってもらわなきゃって思ったの」


 「やっと荻君の事が一つ分かったんだよ。でも、その後私は荻君を見てるだけで・・・」


 「高校に入っても気にしてて、それで死んだって・・・」


 「そっか、心配掛けたなぁ」


 「あの日から、私は荻君の家に通ってたんだ・・・」


 「それで、荻君の悩みとか嬉しかった事とか、いっぱい知れた。私は今はあなたの事を

  知ったのだから・・・す」


 その瞬間だった。会話に夢中になっていて、道路に飛び出していた二人の横から

 トラックが突っ込んで来た。


 「いやぁぁぁ!」


 「・・・想像(クリエイト)!!」


 その鳴動は遥の肉体を強化させ、トラックを受け止めた。


 「やっぱり残しといてくれたのかな・・・この力」


 「それが・・・・・・例のチート能力?」


 「ああ。それより、早く家に帰ろう。ババ・・・母さんと父さんに会わなくちゃな」


 鍵波は遥の差し伸べた手を取り、再び歩き出した。


 

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