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日本皇国、日章旗を胸に  作者: 海空陸一体
形成期(明治~大正初期)
4/19

外伝二

絶滅動物救済の巻

 長野県山中ここには、珠洲宮家がもつ別邸があった。

 成彦はその山の中を一人で、歩いていた。腰に打鉄を差して。

 あと半年で海軍士官学校に入学を控えたその体。

 まだ16才とは思えぬしっかりとした作りになっていた。

 何故、一人山中を歩いているかと言うと、一家団欒を終えた後、屋敷を抜け出し、自分の憩いの場所にしばしの別れを伝えるため、一人歩いていた。

「....?」

 たがそこにはすでに先客がいた。日本狼である。

 クゥン、クゥン。

 動かない一匹の母親とその側を離れようとしない二匹の子供。

 成彦がそれを見て近くずくと、

 グルルル....

 母親が威嚇しながら、ゆっくりと頭を上げた。

 その顔は悲惨だった。左側は縦に引き裂かれいた。

 成彦は息を飲んだ。余りにも悲惨過ぎた。目は飛び出て、頬の肉が丸出し、耳はすでになかった。

 それでも成彦が近寄ろとした時、

 ワン!!

 子供の方が吠えた。成彦の後ろに向かって。

 成彦は後ろから殺気を感じ、前に跳んだ。

 直後、成彦が居た、場所が大きくえぐられる。

 成彦が振り返ったその先にいるのは、

「ツキノワグマか...」

 体長2メートルはある熊だった。しかも口と手は血だらけだ。

 おそらく、狼達を襲ったは目の前にいるやつだ。

 すると母親の狼が前に出ようとするを止めた。

「待て、あれは私が殺る。」

 ガウ

 母親が邪魔するな、と言わんばかりに吠える。

「落ち着け、貴様の体ではやつを殺せない。おとなしくしてろ」

 そう言って私は前に出る。

 そして、打鉄を抜く。

 打鉄は太陽の光を受け輝く。それは魔性の光だ。ありとあらゆる日本刀は人を誘う何がある。

 打鉄の場合それは抜きん出ている。

 熊も何か感じ取ったようだ、微かに怯えている。

 私は静かにゆっくり歩きはじめた。


 それは勝者だった。

 死ぬか生きるかの闘いの。

 彼は知恵を働かせた。獲物を巣まで案内させるためわざと逃がした。

 巣まで案内させるとまったく別な物が居た。

 丁度後ろを向いていた。さっさと殺して獲物を刈り取ろう。

 彼は豪腕を降り下ろした。

 しかしかわされた。その直後空気が変わった。

 それは、何かを持っていた。

 コワイ。

 あれはなんだ。あの長いのはなんだ。

 奴の後ろにいる、八つの頭を持って威嚇してくる奴はなんだ?

 コワイ、ニゲロ。

 そして、いつの間にかそいつが目の前に居た。

「珠洲流奥義、雷刀」

 世界がひっくり返った。


 

 なんとか殺れたか。打鉄を納めながらそう思った。

 熊は銃弾を受けようと致命傷にならなければ厚い皮膚と毛が体を守り、頭に受けても強靭な頭蓋骨が脳を守る。

 一太刀で殺れたのは奇跡に近い。同時に打鉄の切れ味は凄まじいものであることが再確認できた。

 そう思っていると、足を誰かが引いた。

 下を見ると、二匹の子狼が居た。

 母親を探すと、既に息絶えていた。

「貴様ら、私と来るか?」

 ワン、ワォン。

 着いていく。と言いたいのだろう。元気に吠えた。

 その後、母親を地面に埋葬し二匹を連れて帰った。

 別邸に着いたら、母にこっぴどく叱られた。

 返り血が付いていたらそうなるな。

 その後、風呂を二匹と一緒に入った。ちなみに雄、雌一匹ずつ。

「名前を考えなければな。」

 クゥン?

 かわいらしい顔を向けてくる。

「よし。雄はレン、雌はランだ」

 ワン、ワァン。

 この日、風呂からは元気いっぱいな声が聞こえたと言う。




 何十年後

 日本の生物学者達は驚きの発表をした。

『日本狼の生存を確認。』

 この発表は世界を驚かせた。

 すでに絶滅したはず生物が生きているはずがないと。

 世界中の学者はそこ訪れてた。

 そこには百頭を超える日本狼が居た。

 彼らは頼み込んだ。

 一匹でもいい譲ってくれないか?と。

 その土地を持つ人物はこう言った。

 狼達は父上が家族同然に育ててきた。私はそれを裏切ることはしない。

 傍らに狼を控えさせ、腰に打鉄を差しているその人物に引き下げるしかなかった。



そこはこう呼ばれている、日本狼、最後の楽園。


調子のりすぎたかな(-_-;)

成彦、熊を一刀両断以上( ̄□ ̄;)!!

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