勝利への誓い
俺は、夕方からゲーム参加してきたじぇにぃと、一緒にテストバトルをしていた。
共闘が得意なじぇにぃと、息を合わせる事ができれば、もっと強くなれるだろう。
アライヴ「じぇにぃちゃんって、接近戦はどうなの?」
じぇにぃ「ライフルのさきでぇきるよぉ。」
なるほど。
確かに先には刃がついているけれど、これだと接近戦はあまり得意ではないとみるべきだろう。
それにスピード型ではないから、接近戦が得意なスピード型が相手だと、少しつらいかもな。
アライヴ「ちょっと俺機体を代えるから、テストバトルしよう。」
じぇにぃ「まけないぞぉ。」
味方同士なら、テストバトルは対戦形式で行う事ができる。
アライヴ「本気できてね。」
じぇにぃ「ぁぃぁぃさぁ~」
さて、お手並み拝見だ。
俺が今乗っているのはSSだ。
これはドリームと同型機と言っていい、近接格闘機のスピード型だ。
俺はとにかくスピードを生かして接近を試みる。
するとフェンネルの攻撃がおそってくる。
一生「当たるわけないし。」
フェンネル使いの俺が、フェンネルの攻撃をかわせない訳がない。
一生「って、危ない!」
俺はぎりぎりのところでかわした。
なんだ?
フェンネルの攻撃タイミングに合わせて、巧くかわしたと思ったけど。
そうこう考えている間に、今度はライフルの攻撃。
これはわかっていなければ、やばかった。
流石にドリームに勝ったと言っているだけはある。
てかなんだ?
フェンネルの攻撃を、かわすので精一杯だ。
しかもかわしたところでライフルの攻撃。
普通の奴なら完全にやられている。
フェンネル使いの俺でも追いつめられているのだから。
ん?フェンネルじゃない?
いや、フェンネルだけど・・・
そうか、このフェンネルの設定。
最初から射線をずらしてやがる。
かわしやすい方向に・・・
そして発射タイミングは、完全にプレイヤだ。
なるほどねぇ。
かわしやすいタイミングで発射して、楽勝でかわせると思ったところにビームが向かってくる。
此処で当てられる、または驚いて動きが止まったところを、ライフルで狙い撃ちか。
うまく考えられた作戦だ。
しかしわかってしまえば、俺には通用しない。
ほとんどのプレイヤには通用するだろうけど。
俺はフェンネルの攻撃の射線をしっかりと把握した後、今度はかわさない。
じぇにぃの攻撃は、はっきり言って完璧な精度の攻撃だ。
だから逆に見切られると、簡単にかわせるんだよね。
じぇにぃ「ぇぇーー!!」
ははは、驚いてるな。
楽勝でかわして、ライフルを使うタイミングを与えない。
こうなれば一気に接近だ。
一生「って、なんだぁ!!」
フェンネルの設定を変えてきやがった。
当然か。
当たらない攻撃が当たらないなら、当たる攻撃で当てるってね。
でも、これならいつもと同じ。
さあ、接近したぞ、どうするじぇにぃちゃん。
って蹴りぃ?!
そしてライフルの先の槍か。
俺は後ろに跳んでかわす。
やべ、ライフル撃てるじゃん。
直後爆発音が鳴り響いた。
じぇにぃ「やったぁ!」
一生「残念でした。」
俺は後ろから軽くビームソードでぷりちぃを斬りつけた。
アライヴ「俺の勝ちだ。」
じぇにぃ「あれぇ?ひとがたみぃにぃ!!」
アライヴ「そゆこと。」
さきほどの爆発は、ブロンディ、つまり人型ミニにあたって爆発したものだ。
さっきの瞬間、俺はとっさにブロンディを起動。
その場に残して、軽くなった機体で、高速でぷりちぃの後ろに回り込んだわけ。
爆発したから視界にもとらえられなかったし、とっさの作戦としてはなかなかのものだろう。
実戦だったらブロンディを無駄に無くすところだけれど、まあテストバトルだし、大丈夫だ。
じぇにぃ「うっそぉーーー!!はつたぃせんではじめてまけたぁーー!!やーーん!!」
・・・
聞いたところによると、ドリームに勝ったのは、初対戦の時だけだったそうだ。
そして他とも、初対戦者には負けたことが無かったらしい。
でも2戦目以降は、戦術がばれると強い相手には勝てなくなるそうだ。
まあ俺だって、先日一緒に戦って、戦い方を見ていなければ、負けていただろう。
だから強い事にかわりはないんだけど・・・
やはり共闘が向いているし、もう少しバリエーションが有れば、きっともっと強くなる。
アライヴ「じぇにぃちゃん、君はステキだ。ドリームとカズミン、俺達なら勝てるかもしれないよ。」
じぇにぃ「ふぇ?ぇーと、プロポーズ?」
アライヴ「なんでやねん!!」
じぇにぃ「だってぁのふたり、ふぅふだしぃ~」
アライヴ「そなんだ。」
まあそんな感じで、俺達は打倒ドリーム、打倒カズミンを誓いあうのだった。
どんな感じやねんw