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宇宙の絆Ⅱ  作者: 秋華(秋山 華道)
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勝負

ダイユウサク軍の面々が、敵を突破してきた。

戦力の数だけで言えば、俺達よりも少ないダイユウサク軍なのに、それでも突破してきたのは、やはり力の差を認めざるを得ない。

でも、軍の能力で負けていても、個人的に負けたと思うのは癪だ。

此処からは条件は五分。

必ず俺が1番に突破してやる。

とは言っても、接近するのに、チョビの力を借りている事は内緒だ。

艦船には、ある程度までは近づく事ができる。

だが、艦船を抜ける時に挟み撃ちに合うので、どうしても此処だけが抜けられない。

 ドリーム「アライヴさん、人型だけで突破しようなんて、無茶するねw」

俺達に追いついてきた夢さんが、通信をいれてきた。

俺は通信する余裕がなく、仕方なくスカエポの音声変換機能で話す。

 アライヴ「まけたくなかったんで」

此処でも、ダイユウサク軍の「要塞戦艦落とすよ~」とか、「はさみ撃ちでおけw」とか、通信が画面を流れていたが、夢さんとの会話に関係ないので割愛してお伝えする。

 ドリーム「じゃあ私も負けたくないから、人型で突破しよw」

 アライヴ「きょうそうだな」

 ドリーム「とはいえ、流石に接近するまでは、誰かに協力を願いたいね。チリ!よろしく!」

 チサト「おっけぇ~だよぉ~」

こうして、なんとなく夢さんと競争する事になってしまった。


人が集まってきて攻撃が分散したからか、多少余裕も出てきた。

飛んでくるミサイルは、誰かが落としてくれるし、ビームにだけ気をつければ行けそうな気がした。

チラッとモニターの隅に、美菜斗軍の艦船が、体勢を立て直し更に向こう側に壁を作るべく、移動しているのが見えた。

時間がない。

俺は一か八か、突き進んでみようと思った。

これだけのメンバーが集まっている。

きっと誰かが、助けてくれるはずだ。

 アライヴ「チョビ!じぇにぃ!ハルヒくん!戦闘タイム0520丁度に、俺は突撃する。援護頼む!」

画面の隅に、軍が戦闘を開始してから、どれくらいの時間が経過しているかが表示してある。

これを元にタイムを合わせて作戦行動するわけだが、同じ軍でないと時計表示は一致しない。

だから波動砲の時は使えなかったが、今度は正確にタイム指定した。

 チョビ「はい!」

 じぇにぃ「りょぅかぃですぅ~」

 ハルヒ「無茶ですってば!」

みんなの言葉が心強い。

ハルヒくんの言葉の何処が?なんてツッコミは無しだ。

これがハルヒくんなりの最高の返事である事は、今までの戦いで理解していた。

 ドリーム「カズミン!うちらも行くよ!チリ、今日子、大輔、トイキ、援護よろしく!」

 カズミン「はい!」

 チサト「シールドフェンネル使うよぉ~」

 今日子「了解いいいいいい!!!」

 ダイスケ「俺達は普通に後方から援護するよ。」

 トイキ「わかったさ。」

ダイユウサク軍も此処で行くようだ。

チサトさんの通信に「フェンネルシールド」という文字が見えたので俺は気になった。

つい最近導入されたもので、あのアニメでは、シールドビットと呼ばれるものだ。

導入を検討していたので、後で見る事ができれば参考にしよう。

そんな事を考えていたが、0520の数字を見た瞬間、全てを忘れて、俺は敵の中へと向かって行った。

思ったとおり、ミサイルは誰かが撃墜してくれるので、俺は真っすぐ飛んでくるビームにだけ気をつけて突き進んだ。

突破できる。

此処を突破したら、要塞まで一直線。

そしてようやく、俺の得意な対人型戦だ。

艦船に最接近した。

もう一息だ。

正面以外は、爆発の光で眩しい。

そして俺は見事に突破した。

 一生「やった!」

部屋で一人声を上げた。

しかし、まだ、最後の攻撃が俺に向かってきていた。

艦船から後方に撃ちだしたミサイルが、鋭角に向きを変え、艦船前方に進む。

それは俺の前方から、まっすぐ俺に向かってきていた。

盾もない俺に、コレをかわす術は無かった。

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