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勿忘草  作者: 悠羽
11/11

後書き

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


 この物語は、

 はっきりした答えを用意しないまま、

 最後まで進んできました。


 彼女が誰だったのか。

 二人がどんな関係だったのか。

 本当に恋だったのか。


 それらを明確にしなかったのは、

 隠したかったからではありません。


 私自身が、

 記憶や感情というものを、

 いつもそんなふうに扱ってきたからです。


 思い出せない時間があること。

 名前のない感情が残っていること。

 それでも、

 人は前に進めてしまうこと。


 そして、

 前に進んだからといって、

 失われたものが無意味になるわけではないこと。


 この物語は、

 「何があったのか」を描く話ではなく、

 「何が残ったのか」を描く話でした。


 タイトルにもなっている「勿忘草」は、

 英語では Forget-me-not、

 学名では Myosotis と呼ばれる花です。


 ギリシャ語で、

 「小さな鼠の耳」という意味を持つ名前だそうです。


 目立たず、

 踏みつけてしまいそうなほど小さくて、

 それでも、

 確かにそこに咲いている花。


 この物語で描きたかったのも、

 そんな存在でした。


 もし読み終えたあと、

 ご自身の夕暮れや、

 思い出せない誰かのことを

 少しだけ考えたなら。


 あるいは、

 思い出さなくてもいい過去が、

 確かにあったことを

 受け入れられたなら。


 それだけで、

 この物語は、

 役目を果たしたのだと思います。


 静かな時間を、

 ここまで共有してくれて、

 本当にありがとうございました。


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