御胸に抱かれて
草の匂いが風に運ばれてきた
蒼穹に浮かぶ太陽は
私たちをずっと見続けてきた
たゆたう黒髪を風に任せ
愛おしい人は戦馬に舞う
雄々しく勇敢なあなたは
幾重にも重なる戦で
数多なる栄光を得ました
あなたは私に戦の話はしませんでしたが
日に焼けた丈夫な手の平で
私の頭を撫でてくださった
その感触を私は今でも忘れていない
いつもいつの日もあなたの帰りを待っていた
真っ赤に燃ゆる夕日を見つめ
まるい太陽にあなたの輪郭を思い浮かべる
戦の実力を買われたあなたは
遠い戦場へと消えていった
私は一人、あなたの帰りを待ちました
幼い使者が朝に伝えたのは
あなたが戦死したという残酷な現実
怜悧な現実と深い悲しみに
私は地面に伏して泣き叫びました
深い悲しみに包まれる村の夜に
私は一人村を立つ
せめて愛しいあなたの身体を触れてから
私は終わりを迎えたかったから
血の臭いの漂う戦場
身の危険に悲鳴をあげながらようやくあなたを見つけた
満足そうな顔で事をつきたあなたの表情
私はそっと口づけを落としました
絶叫の響き渡る戦場に静かな声と血飛沫が舞う
あなたに出会った最初に日から
私の全てが色鮮やかになりました
毎日が嬉しくて、些細なことが楽しくって
あなたが微笑みを浮かべて
私は静かに眠る
あなたの隣で
この草原の御胸で
微妙に歌詞風味。しかし歌詞となるとこんな散文なようなもの……。