4/16
黒い箱庭
ここは暗くて寒い場所
誰か灯りをくださいな
あと、毛布もちょうだい……
そう言いかけて私は気づく
言葉は暗闇に消えていった
私に手を貸してくれる人なんて
どこにもいないじゃないか
私を助けてくれる人なんて
一体どこにいるのだという
寒い
手足が凍えそうで、胸が痛い
頬が殴られたみたいに痛い
暗い
先の見えない闇は私の心だ
光を否定してしまうから私は闇に包まれている
ふと私は思う
いつも1人ぼっちだった時
いつもこんな風に感じてた
子どもの私にとっては
わけのわからない感覚で
ひどく怖くて、悲しかった
暗闇にさらわれそうで
もう光なんて見る事ができないような気がして……
自分が自分でない、奇妙な感覚
ここは暗くて寒い場所
誰でもいいから私を助けてください
一人は寂しい
孤独は耐えられないの……
隣に誰かいて
一人は、いやだ
……そんなこと願ったって
黒い箱庭は私を逃がす気なんてない