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反撃計画

とは言ったものの……どうしようか……

今は5時間目。

矢車先生の授業だ。

いくつか作戦を組み立てるも、やはり4人では無理がある。

仲間……集めは簡単なんだけど。

ここは殺しに特化した人間やハッキングに特化した人間が集まる。

だから、仲間集めには苦労しない。はず。

問題は俺がクラスメイトのことをよく知らないことだ。

初日から、あまり人と関わらないようにしていたせいで、クラスメイトとほとんど話さなかった。リオや夏野がいるが、逆に言うとそれ以外の人とは関りがない。

どうするか……

方法はある。

これが最も早く実行できる方法だ。

ただ、これが実行できるかどうかわからない。

いわゆる俺は陰キャというやつだ。

そういう人間にとってこれはかなり至難の業かもしれない。

授業が終わり、掃除の前にあかねに聞いてみた。

「あかね、このクラスでもこの学年でもいいんだけど、グループチャット持ってるか?」

「学年…はないけど、クラスのやつなら持ってるよ」

「ちなみに俺も持ってんで〜」

「私も持っとるよ」

いつの間にか近くに来ていた2人も口々に言う。

「え、待って…もしかして入ってないの俺だけ?」

「あはは!そうかもね」

少し落ち着いたのか、あかねが笑顔で言う。

「あとでグループチャットに入れといてあげるよ」

「助かる」

今は休み時間ではないのでスマホは使えない。

この学校の先生には、どう隠してもバレそうだ。




掃除もやはり普通ではない。

今日は、教室に5人、グラウンドに32人。

グラウンドは1時間目来た時と数が変わらないが、教室は2時間目から5時間目の間に増えたものだろう。

死体を担架に載せ、焼却炉に集める。

あとは、特殊な免許を持った用務員に任せる。

後は、水を含ませた雑巾で血痕を拭く。

この2つが掃除で行うことだ。

もう少し量が多いときは生徒が薬品を使い、自分たちで処理をするらしい。

これ…やり方によっちゃ早く帰れるな…

さっきより少しだけペースを上げて作業に取り掛かった。





帰りのホームルームをしている途中で思い出したことがある。

退学騒ぎがあってすっかり頭から抜け落ちていたことだが。

反省文を書くのを忘れていた……

ヤバい。今書いても絶対に間に合わない。

あかねの背中を軽く小突く。

様子をうかがってから振り向いた。

「あかね、反省文書いたか?」

「あっ」

バッと手で口を覆う。

よかった。仲間がいた。

そもそも、反省文の対象は2人しかいないんだけど。

「ヤバい…忘れてた……でもまぁ、どうにかなりそう。それに今は作戦の方が大事な気がする」

「だよな」

そこは俺も思っていた。

ソロソロと姿勢を元に戻しポーカーフェイスを作る。

「……じゃ終わりだ。明日は遅刻してくるなよ~」

言った後にチラリとこちらを見た気がするのは気のせいということにしておく。

そのあとすぐに視線を戻し教室を一瞥した時の目は、猫のような鋭さがあった。







帰りのホームルームが終わればあとは放課後だ。

スマホを取り出しあかねにクラスのグループチャットに入れてもらう。

参加人数は俺を含めて23人。このクラスは27人だから4人ほど参加していない。

恐る恐るメッセージを送る。

葵:「初めまして。天谷葵です。みなさまに話したいことがあるのですが」

「葵固すぎ!」

メッセージを見たあかねが早速ツッコむ。

「そ、そうか?連絡するときって大体親か依頼主だから…」

ピコン

画面を確認してみると『もっちー』という人からの返信が来ていた

もっちー:「どうしたー?」

「もっちーって誰…?」

「あぁ、もっちーね。もっちーは久良望編笠(くらもちあみがさ)のことだよ」

「久良望…」

久良望は裏社会ではそこそこ有名な武器商人の一族の名前なのに、もっちーというふうに聞くと怖さが半減する。

次々と返信が送られてくる。

葵:「一言で言うと、協力してほしいんだけど…」

リオ:「例の退学騒ぎのことやろ?」

葵:「そう。殺さずになんとかできたらいいな…と」

しばらくの沈黙が続く。

どうしよう。だんだん不安になってきた。

もっちー:「俺は賛成」

その後もピコピコと賛成の旨を伝えるメッセージが届いた。

「……!」

「よかったじゃん」

あかねが肘で小突いてくる。

彩芽:「それで、作戦はどうすんの?」

葵:「作戦は……」

打ちかけたところで手が止まる。

「え、葵まさか…」

幼馴染は勘がよすぎる。

「……そういうことだ…」

まだ作戦は立てられていなかった。

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