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くそくらえ。

作者: 居待 臥待

日々流れていく景色。

 こんな世界くそくらえ。

 僕は、新幹線の窓を流れる景色を眺めながら、心の中で呟く。小さい頃は、こんな大人になるとは思っていなかったと。もっと明るい未来が待っていたような気がしていた。

窮屈で狭苦しい座席に座り、折りたたみのテーブルを降ろす。足元に置いた鞄からパソコンを取り出すもやる気が起きない。資料の作成に対して、でもあるけれど、今の自分の置かれている環境に対してもそうだった。

 気が付けば、社会人生活も10年。スーツを着る事に新鮮さもなくなっていた。むしろ、近頃は生きて行く中で新鮮さを感じる事が殆どなくなってしまっていた。そんな事を考えている自分を、まだ10年じゃないか、もうギブアップなのか?と蔑む自分を心の中に作って叱咤してみるけれど、ギブアップでもなければ、ポジティヴでもないまどろみの中に居るような気になってくる。

  別に仕事で大きなミスをした訳ではない、無いのだけれど、今の環境に対して不満は残る。この部分がダメ、というような具体的なものではなく、あやふやで抽象的な不満。何かが足りないのだ。

新幹線が、新横浜駅に到着するとぞろぞろと1列に並んでいろんな人間がホームへと降りて行く。僕は、アリの列のようなそれを眺めながらパソコンを閉じて鞄にしまった。

やってられない。もうやめよう。仕事の事を考えるのはやめて、好きな事を考えよう。

自分のスイッチを切り替える。じゃあ、何を考えるのか?そこでまた息が詰まる。仕事に新鮮さを感じなくなる、趣味に新鮮さを感じなくなる。そーなると、やはり新しい事をしていかないと楽しくなくなってしまう。

 じゃあ、新しい事って何なんだ。新しくないとダメなのか。僕は自問自答する。遊びか、友人か、仕事か、何が新しければ良いのだろう。引越しか、転職か?

 そこで僕は、また仕事の事が頭にチラついている事に気が付いた。結局のところ、僕は今の仕事に満足していないのだと気付いた。じゃあ、何に満足して居ないのか、それを考えないと先には進めないのだろう。僕は足元の鞄に目をやる。

 新入社員の時に購入した鞄。仕事の度に使われるそれは、やけにくたびれて見えた。何が何やらわからないまま、僕は次の駅で降りて鞄を買いに行こうと思った。今日しなければいけない仕事なんか知ったものか。

久しぶりにログインしました。

書き殴った様に、中途半端な状態で下書き保存されて居たので、付け足してなんとなく投稿してみました。

もう殆ど開くことはなくなった”なろう”ですが、久しぶりに開いて自分の活動報告を見返すと感慨深いです。

何か大した小説を書いた訳でもなく、何か大した友人を得た訳でもなく。

文字通り何も残って居ないのですが、あの頃はこうだったな、と思い返すきっかけだけ、そんな感じ。

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