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夢のまた夢

作者: あまみや

試し書き、殴り書きのような短編です。

深夜テンションで書いたので所々雑な部分があります。


自分が思うクトゥルフ系小説の雰囲気を書いてみたものなので神話の知識はそこまで必要ではありません。

※事前知識として

ラヴクラフトの小説は、基本的に夢、それも悪夢をモチーフとしている。妖怪のような化物、古の神々や外の宇宙を徘徊する者などが登場し、人に狂気をもたらすことが多い。ラヴクラフトはそうしたクリーチャーとの出会いに恐怖と魅力を感じ、クトゥルフ神話の基礎を作り上げた。

また、クリーチャーの中には人間を同じ空間や時間に閉じ込めたりする者もいるとされる。








————————————————————————


親愛なるラヴクラフトよ、貴方の世界はここにあるのか?貴方の智慧はどこから来た?

幾度求めようと私の目は狂気の片鱗すら捉えられない、2つの瞳では足りないのか?ああ、応えてくれラヴクラフト。あるいは外なるクトゥルフよ、私に光を


———————————————————————-


「よし、こんなものだな。」

俺は口元を綻ばせながら彼への手紙を綴り終えた。”ラヴクラフト”という小説家に手紙を書く。そして投函はせずに手元に貯め続ける。



この趣味が俺の日常に居座り始めたのはいつ頃だったか。

彼の作品に感銘を受け、自分も古の者共との邂逅を果たしたいと思うようになった。人ならざる存在に言い表せない憧れを持った。しかし足掛かりが全くない。そこで彼、あるいは彼らが俺に応えてくれることを祈って、夢を見た日はその内容を書き起こし、報告を兼ねて救いを乞うのだ。何度も繰り返すうち、夢に対する記憶力は凄まじいものとなった。



だが、問題があった。ここ最近は暗闇の中に1人佇む夢ばかりなのだ。書く内容も似通ったものが増えてしまった。



しかし俺はベストを尽くしていると思う。少なくとも自分の中ではこれが最適解だ。なにせラヴクラフトは小説家なのだ、文章に反応する可能性が高い。もっとも、俺の夢に現れてくれるのが一番の近道ではあるが。

もう一つの可能性のクリーチャーたちは、そもそも何に反応するか定かではない...



それはそうと、既ににこの世を去った人物に手紙で呼びかける行為は、他人の目にむなしさのみを映すようだ。俺の手紙を読んだ者は必ず「こんな恥ずかしいことはやめた方がいい。」と、憐れみを孕む言葉で俺を諭す。



思うところが無いわけではない。確かにこれは願掛けのようなもの、自己満足でしかない、それでも月と太陽が入れ替わるたび、俺はありがたい忠告を海馬から追いやって、恋い焦がれる娘のように思いを解き放つ。



彼の狂気を味わいたい!世の理をまたぎ、外側へ行きたい! その意思の前には、むなしさも恥辱もただの電気信号と化す。

人を支配するのは湧き上がる感情ではない、身に纏わりつく意思なのだ。それが例え己から生まれたものでないとしても



前回の分の手紙を振り返りつつ、今日の夢への期待を高める。俺はおよそ人の身では受容しきれない狂気を求め、ベッドの中に待つ微睡みの宇宙へ意識を投げ入れた。









『まだだ。まだ見えない。暗い。どうして。



こんなにも、こんなにも狂いたいのに、どうしてお前たちは応えてくれないんだ。

俺にまだ正気が残っているからか?

狂気の世界に足を踏み入れる資格など無いというのか?



ふざけるな、俺は狂いたいんだ、人の脳髄が歓喜に打ち砕ける程の存在を焼き付けたいんだ。



ラヴクラフト、俺にも夢を見せてくれ、クトゥルフ、アザトース、ナイアルラトホテプ、誰でもいい、その姿を見せてくれ。

深淵がこちらを覗き返してくれるように、お前たちの虹彩に俺を映し出してくれ!



俺はもう、自分がどこにいるのかも分からない、ここから連れ出してくれ!



光をくれ、暗闇はもうたくさんだ、俺の宇宙に、眩い混沌の銀河をくれ!』








その刹那、閃光が走った。ほんの瞬き一回分ほどの時間、俺は確かに見たのだ。目が合ったはずなのだ。名状しがたい淀みの塊が2つ、こちらを見ながら何か話している。どこが目で口なのかは分からないが、そう感じる—




そして、目が覚めた。なぜか記憶が飛んでいる気がする。夢への記憶力は自信があるのに...。どうにか覚えていたのは前回と同じく暗闇に佇む俺の姿。まだ足りないのか、結局俺はまだ届かないのか...。

だが諦めはしない。いずれ貴方と同じ夢を見るのだ。とにかく今日も報告をしなくては。


————————————————————————


親愛なるラヴクラフトよ、貴方の世界はここにあるのか?貴方の智慧はどこから来た?

幾度求めようと私の目は狂気の片鱗すら捉えられない、2つの瞳では足りないのか?ああ、応えてくれラ

ヴクラフト。あるいは外なるクトゥルフよ、私に光を


————————————————————————





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とある古の神々の会話



A「う〜ん、酔った状態でワープしてみたら変なところに来てしまったンゴ、すまんな」



B『ファッキューゴッド ん?ワイらの他にもなんか おるで?』




“オレノウチュウ二マバユイコントンノギンガヲクレ”




A「ファーwwwなんやアイツ頭おかしいんかw」



B『発狂マンで草。 ファッ⁉︎ 目が合ったンゴ、覚えられたら面倒だし記憶消さなきゃ(使命感)』


——謎パワー発動——



A「ミスってこんなとこに来たけどおもろいもん見れたわ、せっかくだしアイツが発狂するとこ最初から見たいンゴねぇ」



B『せやなあ、よっしゃ!どうせなら丸一日ループさせてもっかい見たろ!』


——謎パワー発動——


A「エグすぎて草」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


END


読んでくれてありがとうございます!




宇宙は空にある

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