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#5 お決まりのチュートリアル

ようやくチュートリアル。

こういう設定部分考えるの物凄く計算が必要になるので苦手です。

どれくらい伏線張りながら、くどくなり過ぎずっていうのも考えなきゃなので(;´∀`)

「――へ?」

ウィンドウの一番上の、他より大きめに書かれた一文を見て一瞬意味が分からずに間抜けな声を出してしまった。


(いやそもそも、コレは何なんだろう?

さっきまでこんな物無かったよね……。)

いきなり音もなく現れたそれは、まるで自分に読めと言わんばかりに、存在を主張するオーラを放っている。

頭を動かすとそれに追尾するように視界の中央に入り込んでくる。

ウィンドウの外枠は絡まりあった木の枝のような造形になっていて、一見すると四角いクリスマスリースのようにも見える。

だがなぜだか、奇妙ではあるが不気味さや脅威のような物は感じられない。


……人の理解を超えた現象、化物のような蝙蝠との戦闘に致死レベルの怪我の回復。

ここまでくれば流石に気付いた。

薄々と考えていた可能性の一つが、ここに来てようやく確信に変わった。


――ここは異世界だ。




そう納得したところで、このまま黙って見ていてもウィンドウは消えてくれそうにはないのでおそるおそる読んでみると、そこにはこう書かれてあった。


―――――――――――――――――――――――

 〜 種族レベルがレベルUPしました 〜


  種族:魔人 Lv.1 → Lv.8

  職業:ダンジョンマスター Lv.1

  ランク:B

  HP:C+     MP:A- → A

  攻撃:C+    防御:D+

  魔攻:A    魔防:A-

  俊敏:B → B+  知能:EX

  器用:C-    幸運:B


  スキル:

  【ダンジョンメニュー】

   ダンジョンマスターの職業固有スキル

   ダンジョンメニューを開く。


  【絶対領域】

   ダンジョンマスターの職業固有スキル。

   自分のダンジョン内において、ステータス全体に10%のバフ効果と、時間経過によるHP自動回復効果を得る。


  【マスター権限】

   ダンジョンマスターの職業固有スキル。

   自分と同系統の種族の魔物に対して絶対命令権を持つ。これは他のダンジョンの配下であっても適応される。


  【魔力開放】

   魔人の種族固有スキル。

   角に蓄えた魔力を開放する事で、一定時間魔攻と魔防に大幅補正を得る。


  【???】

   獲得経験値とレベルアップ時等のステータス上昇に大幅補正を得る。

―――――――――――――――――――――――


「レベル?魔人?ランク?

ホントに何なんだ、コレ?」

英語混じりの日本語で書かれたそれは、ゲームなどでよく見るステータス表記によく似ていた。

所々意味のわからない単語や表記もあるが、概ね書かれてあることの意味は分かる。

だか今の自分の状況とソレが結びつかないことが、僕の頭を悩ませていた。


いや実際には、心当たりならある。

ここに書かれているのはレベルアップに伴うステータスの変異についての詳細だ。

そして、ゲームなどではキャラクターは大抵モンスターとの戦闘などにより経験値を得ることでレベルアップを繰り返す。


二度目の眠りに落ちる前に、自分が殺した蝙蝠ーーアレを倒したことによって自分が経験値を手に入れたのだとしたら……。

ここに書かれているのは今の自分のステータスだろう。

しかしだとすれば、いくつか気になる点があるが……。


(魔人になっちゃったかぁ……。)

種族の欄に書かれた2文字を見て、懐疑的につぶやいた。

自分のステータス欄にあるのだから、他ならぬ自分自身の種族を指しているのだろう。


しかし、いきなりお前は魔人だなどと言われても、誰でも半信半疑になる他ないだろう。

実際このような不可解な状況で無ければ自分も、頭のおかしい人間の戯言か、カルト教団の勧誘として気にも止めなかっただろう。


現実感の無い宣告に動悸を隠せず、無意識のうちに「魔人」と書かれたその場所をなぞろうと手を伸ばしていた。

ウィンドウへと伸びた指はその表面に触れることは無く、ウィンドウを突き抜けて空を切る。

水面に広がる波紋のごとく、指が刺さった部分からウィンドウ上に光の和が幾重にも重なって広がる。


その時、触れることのできなかったはずの指はだが確かに特別な何かを感じた。

自分の中で、スイッチが切り替わるような感覚がしたのだ。

慌てて画面を見ると、そこには先程とはまるで違った内容が書かれていた。


―――――――――――――――――――――――

 〜 魔人 〜

 魔族領に住まう知性を持った上位の魔物の一種。

 その見た目だけでなく言語や宗教、集落や都市などの社会構造、法体系や経済システムなど人族との共通点は多岐に渡る。

 このため、ゴブリンなどの亜人種も魔人の一種として扱われることも多い。

 人族に比べて身体能力は高いが、他の上位の魔物と比べるとステータス面ではるかに劣る。

 また、額から生える角は魔力を蓄えるための器官であり、種族レベルの上昇とともに蓄積できる魔力量の上限が増加する。

―――――――――――――――――――――――


突然のことに驚きながらも、魔人についての説明文を一読して、自分の額に触れてみたところ、なるほど確かに生えかけの親知らずのような僅かな出っ張りがあった。


実を言うと洞窟で目覚めた時から額に僅かな違和感はあったのだか、蝙蝠の唾液によるものと決めつけていたため、まさか角が生えているとは思いも寄らなかった。


思えば蝙蝠との戦闘でも、通常なら出血や痛みのあまりショック死しかねないほどのケガでも戦い続けることができたし、壁に向かってタックルを決めたときは、自分でも信じられないほどの勢いが出ていた。

人ならざる者へと変異してしまったことは間違いないだろう。


話を戻すが、どうして突然ウィンドウが切り替わったのか?

おそらくだが、自分が魔人と書かれた欄を押したから魔人についての説明文が表示されたのだろう。

ということは、他の項目についてもウィンドウの機能を使って何らかの情報を得られるかもしれない。


そうと分かれば、今度は先程のステータス表示画面に戻るように念じながらウィンドウに触れてみた。

すると、今度は何かが砕けるような感覚と共にステータス表示画面へと戻った。


魔人の例に習い、「ダンジョンマスター」と書かれた部分に触れてみると、案の定スイッチの切り替わる感覚と共に、ウィンドウが切り替わった。


―――――――――――――――――――――――

 〜 ダンジョンマスター 〜

 ダンジョンの最奥に座し、ダンジョンの管理・運営を行う存在。

 ダンジョンマスターが倒されるとダンジョンが崩壊し、配下の魔物たちの指揮系統も消失することから、ダンジョンコアとも呼ばれる。

 ダンジョンメニュー内において、DP(ダンジョンポイント)を消費することで、配下の魔物を増やしたり、ダンジョン内部の構造を変更するなど様々な機能を行使することができる。

 DPは自分のダンジョン内で魔物等を倒すことで得られる。

 他の職業(ジョブ)と異なり先天的な職業なので、本来は種族として分類されるべきではあるが、ダンジョンマスターには様々な種族の魔物がいるため形式的に職業として扱われ、様々な職業固有スキルを持つ。


 ダンジョンマスターが他のダンジョンに挑戦した場合、自動的にダンジョンバトルが発生する。

 ダンジョンバトル中は、挑戦者側のマスターは防衛側のダンジョン内であっても機能を一部制限された状態でダンジョンメニューを使用でき、挑戦者側のマスターや配下の魔物が防衛側の配下の魔物を倒した場合、DPを獲得することが出来る。

 ダンジョンバトルの勝利数等は職業レベルUPの条件ともなっている。

――――――――――――――――――――――


要するに自分のダンジョン内で魔物を倒せばDPが手に入って、DPを使えば色々できるということか。


ダンジョン……というのは、自分が今いるこの洞窟のことだろうか。

たった今蝙蝠の魔物に襲われた身としては、ここが自分のダンジョンだと自身を持って言い切ることは出来ないのだけど……。

アレは「配下の魔物」ではなかったという事だろうか。


職業固有スキルというのは

職業レベルやダンジョンバトルというのも意味は理解できるが、実際経験してみないとどういったものか、というのは知識だけでは分かりそうにない。


よく分からないことばかりだが、一つ気になるワードがあった。


「ダンジョンメニューって何だろう?」


ルビとか線分の表示がブラウザ上で狙い通りになっているのか不安になります。

次回も少し遅くなるかも。

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