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暁の帝国 ~第二次世界大戦編~  作者: 川嵜 怜太
対立!日本vs独第三帝国
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空前絶後の大空挺部隊

1943年12月1日

ヒトラーの考案した空挺部隊の発想はこのソ連の広大な地と冬将軍に対して

絶大な効果があった。

ぬかるんだ地に足を引っ張られ侵攻速度が遅くなることもなく、

速やかに戦車、人員を配置できるのは味方ならば頼もしく、敵ならば尚更の脅威であった。


ヴォロネジからは54万が出撃し、12月8日手薄の守りであったウリヤノフスクを占領、

飛行場は無傷で占領をすることに成功し5000機の特殊輸送機を迎えることができた。


「ウヒョー、飛行場に鋼鉄の鳥が大量に降り立ってるぞ」

上空直掩機の乗員も唸る程の大群であった。


大型輸送機”フェーデ”は独行可能な程対空兵装を持っており

積載重量30tまで搭載を可能とした。

そして、ニジニノヴゴロドのソ連兵は空から多数飛来する航空機に絶望の表情を顕にする。

12月10日、精鋭部隊15万がニジニノウゴロドに降下、その中には軽パンターが含まれていた。

軽パンターとは総重量20tの軽量化パンターで装甲を犠牲にしつつ武装はそのまま、

空挺部隊を援護できるように作られたパンターである。

三つ程の落下傘に身を包み悠々と落下するパンターは地面に降り立つとすぐさま攻撃を始めた。

パンターより装甲がかなり薄く防御力増強の為、全面装甲の傾斜は急でありT34の弾もよく跳いた。


泥濘に足を取られつつも進撃するドイツ軍により、ソ連軍は前後左右を空挺部隊に挟撃されたうえ、指揮系統は混乱、

優秀な者はモスクワ防衛作戦のために不在となっていた為、冷静な判断力が取れなくなっていた。

僅か3時間足らずでニジニノウゴロドのソ連軍は降伏、サンクトペテルブルクから飛び立った

2500機のフェーデに搭乗した空挺部隊もヤロスラブリを占領、

ここにソ連軍はモスクワにて包囲された。


その頃、アメリカ本土ではモハーベ砂漠要塞に対しての連日連夜の爆撃により

戦力の減少が見られた。米軍はモハーベ砂漠の地下に大規模防衛陣地を構えており

補給、戦力ともに常に準備万端であった。

米国にとってここを突破されるとラスベガス陥落はまだしも、第2アメリカ要塞まで

撤退せざるを得ない状況になってしまうのである。


そこで、エドワードステティニアスはクーデターを画策、日本との秘密会談を行った。


「どうも、私が杉原千畝です。」


「ほう、貴方があの日中講和を実現させた杉原殿でしたか。」

米国でも日中講和を成功させた第一人者である杉原千畝は凄腕外交官として

敵国日本でありながらも米マスコミは度々報道していた。

その報道は米情報部の耳に入り、そして国防長官の耳にも入るようになっていた。


「Mr.杉原、米国の世論の動向を知っておられますか?」

杉原は頷く。

エドワードは紅茶を飲みつつ話を続ける。


「世論調査では日米和睦賛成に78%、大統領の支持率は31%、

ドイツに対する徹底抗戦が94%と出ており、世論は日米和睦、ドイツ討つべしの

状態となっている。」


「エドワード長官、それは存じております。

ホワイトハウス前で星条旗と日の丸を持った民衆がデモを行っているそうですね。

また、それをユダヤ系報道官が毎日のように報道しているとか。」


「そうです。

民衆も日米和睦を望んでいるというのにルーズベルトは頑としてそれを受け入れない。

国民の為の政府がこのような事では米国の権威失墜は避けられない事になってしまう。」


「民主主義を疑われれば米国と、連合国の大義名分が失われます。」


「そこでです、私はクーデターを実行したいと考えている。

日本にも支持を仰ぎたい...」

しかし、杉原の回答は意外なものであった。


「エドワード長官、1944年の大統領選挙まで待って貰ってよろしいでしょうか。

クーデターでは米国の民主主義が疑われてしまいます。

幸い、ユダヤ人の高官は日本に沢山おり根回しを行います。

1944年の大統領選挙では必ず、エドワード長官、貴方が勝ちます。」


「し、しかし、このままでは―――」


「民主主義を疑われればそこをヒトラーやスターリンに漬け込まれてしまいますよ。

民主主義第一を唱えて来た米国がそのような有様になってしまえば

連合国は総崩れとなってしまいます。」


言葉を失ったエドワードは腕を組み、暫く考えると

「分かりました、正当な大統領選挙にて新政権を樹立し、日本と和平を結ぼうと思います

それともう一つ、日本の米本土上陸部隊ですが―――」

質問される前に答える杉原。


「米本土上陸作戦はルーズベルトの不信任を狙うための軍事行動であり

米国占領地域の米国民には仮設住宅等の設備を充実させており撤退は大統領選と同時に

撤退します。」


暫く呆気にとられたエドワードは微笑すると


「分かりました、私は正当な選挙にて米大統領を狙います。」


そして、二人は旧友のように会談を行った。 

読んでくださりありがとうございました!

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