表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暁の帝国 ~第二次世界大戦編~  作者: 川嵜 怜太
対立!日本vs独第三帝国
18/55

バーストー攻防戦

前衛指揮官岩中中将乗車の五式重戦車は瓦礫の中を進んでいた。

所々でM4シャーマンの残骸があった。

バーストウハイツを落とした日本軍はこの地にてすぐさま戦列を整え、

一気にバーストー中央部への攻撃を開始した。


しかし、中央部ということもあってか反撃もまた苛烈であった。

だが、反撃のみではなく戦術にも変化が見られた。

軽戦車チト車に敵が狙いを定めていたのだ。

五式やオイ、オホといった重戦車、中戦車チリに攻撃が通用しない

ことを理解した米軍は軽戦車を徹底的に攻撃した。

複合装甲30mmのため、中々効力射が与えられないものの米軍は数に物を言わせて

砲撃を浴びせた。


「軽戦車は一時重戦車の後方に退避!我々は最大速力で敵シャーマンを駆逐する!」

重戦車は2500馬力川崎ディーゼルを使用し、全速力38kmで戦線を大幅に上げた。


指揮官は慌てて

「撃て、、撃て!!!」と叫ぶ。

米軍は日本重戦車の履帯に的を絞り一斉に射撃し、足止めをしつつ撤退を試みた。

それにより4両ほど履帯を切られたものの重戦車中戦車は未だ100両以上いる。


オホやオイの15cm砲がシャーマンの砲塔を吹き飛ばし、五式は20cm砲で

シャーマンの正面装甲に弾痕を刻み込んだ。


「岩中中将!敵両翼は壊滅、中央部の敵部隊は混乱、戦車を捨て逃亡する有様であり

これ以上の追撃は不要かと。」

岩中は無線越しに頷くと

「各重戦車に乗車している歩兵は直ぐに展開!

バーストーの敵兵を殲滅、ここをモハーベ砂漠攻略の前線基地とする!」


そして、日本軍の怒涛の進撃を米軍は押し返すことが出来ず、司令部は遂にバーストーを放棄。

これにバーストー攻防戦に終止符が打たれた。


日本軍の損害は軽戦車24両撃破、中戦車1両撃破、重戦車6両破損、

3両故障で損害は全体の1%以下に過ぎなかった。


バーストー守備隊4800人と戦車275台の内、生存者は517人、

移動可能戦車34両で完全敗北であった。

わずか一日で決着がついた攻防戦は日本のランドパワーの強さを世界に知らしめるものであった。


そして、上原が来た頃には完全に制圧されていた。

上原が戦闘指揮車から降りると岩中が駆け寄ってきた。


「バーストーの完全制圧が完了しました。」


「はは、随分と仕事が早いではないですか、私はもう予備役ですかな」

上原は笑う。

「いえ、ここは私のような脳筋野郎でも落とせます。

ですが、モハーベ砂漠は上原元帥の頭脳がなければ勝てません。」

岩中は言い終えるとニヤついた。


「岩中君、お世辞が随分と上手くなったものですね。」

僚友は吹っ切れるように笑った。

そして状況視察中に放棄されたM4シャーマンに岩中が指をさす。

「上原元帥、敵は我々の重戦車に恐怖したのか戦車を放棄していきました。」

上原は顎に手を当て、考える。

「ふむ、まだ使えそうだな。」

この時、上原は放棄された無傷のシャーマンを見て奇想作戦を思いついたのであった。

読んでくださりありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ