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暁の帝国 ~第二次世界大戦編~  作者: 川嵜 怜太
対立!日本vs独第三帝国
16/55

ヨーロッパの覇者と太平洋の覇者

1943年8月8日、遂に米国からの回答は無かった。

それに対し、ソ連のスターリンは連合国を脱退しアジア連合と不可侵条約及び和親条約を結び

ルーズベルトを批判した。

だが、スターリンもつらい立場にあった。

ドイツ第三帝国は総勢300万人を動員し、その大半は冬季装備を充実させた機甲師団であり

ソ連のKV-1では戦線を支えることができず、またT34の正面装甲をあっさりと貫くドイツの

ティーガーⅡ及び派生型のレーヴェの貫通力は2000mからでもT34を貫く。

そして、ソ連のいかなる戦車砲も通用しないという装甲を持っていたのであった。


そして、ドイツの独裁者は鷲の巣に海軍大臣アルフレート・ローゼンベルクと

空軍大臣及び全権責任者、ヘルマン・ヴィルヘルム・ゲーリング、

海軍大臣アルフレート・フォン・ティルピッツは日本軍の動向に目を尖らせていた。


「何故世の同盟を日本は拒否するのだ。

西からドイツ第一軍、東から関東軍で挟撃すればスターリンなど一捻りではないか」

ローゼンベルグは的確に状況を話す。


「どうやら日本はアジア連合というものを作り、スターリンはアジア連合と不可侵条約と和親条約を

結んだようです。

日本はそれを忠実に守っていると思われます。」


「スターリンとの約束など守って何になるというのだね。」


「それだけではありません。

彼らは忌まわしいユダヤ人の亡命を受け入れているそうです。」

ヒトラーは歯ぎしりをする。


「世界から真っ先に滅ぼさなければいけない民族を何故庇うのだ!

いずれ世が世界の王になった暁には極東の猿も皆殺しだ!!」


「ですが、猿といえど米国海軍は太平洋から駆逐されました。

油断は禁物かと。」

ゲーリングが遜った言い方をする。


「そうだ、我々は同じ過ちを繰り返すことはない!

忌まわしき連合軍の豚共を血祭りにあげてくれる!!!」

ヒトラーは鷲の巣いっぱいに響く声で高笑いした。


それと同時に日本でもドイツのことについて陸軍と海軍の代表10名が集まった。

その中には山本、東条、上原の姿があった。

最初に口を開いたのは普段はあまり発言はしない東条であった


「ドイツはサウジアラビアの石油を目指し部隊を編制しているそうです。

それは、ドイツの英国本土上陸作戦”ゼーレーヴェ”発動の為の石油確保が目的であり

現状我々の勢力圏から遠く離れているため手出しができない状況です。

ここで、イギリスを防衛するアメリカの本土に上陸した場合、アメリカはイギリスを

見切るしかないでしょう。

現状の英国との講和の進展状況を聞いてみたのですが。」


豊田副武が手を挙げる。


「豊田副武大将、発言をどうぞ。」


「英国との講和交渉は五割といったところでしょうか。

未だ英国は”自分たちだけでドイツに勝てる”などという下らない妄言を吐き続けているだめ

講和は進展しません。

ですが、ドイツが英国に上陸してからでは遅いのです。

一刻も早く、英国と講和を締結させるため、一層努力しましょう。」


「それで、米本土上陸作戦の準備状況は。

海軍は何時でも出撃準備ができているが陸軍はどれぐらいかかりそうかな?」


上原は資料を片手に

「陸軍も既に出撃できる状態です。

あとは船に積み込むだけの作業なので5日間あれば終わります。」


そうして、米国本土上陸の詳細を細部まで話し合った。

8月15日、積み込み作業も終え第一次兵員輸送船横須賀、呉を出発したころ

米本土に艦載機が襲い掛かっていった。


これに、”帝号作戦”の幕が切って落とされたのであった。


読んでくださりありがとうございました!

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