7.作戦会議。そして…
首都にきて、一週間。
ようやく喋りからお嬢様感が抜けてきたサラです。
夕食をとり、あとは寝るだけとなった状況下で。
サラとララは真っ青な顔を見合わせた。
「どうしよう…。私とララがすでに契約してるって知られちゃったら、どうなるんだろう。」
「もしかして、研究所とかに連れてかれて、引き離されちゃっうのかな。やだやだやだ!」
私と離れたくないとごねるララに、目頭が熱くなる。
サラは精霊との交流についての常識に関して、全く知識がない。
もしもサラとララの状況が、滅多にないものであったのなら。
ララの言う通り、二人が引き離されることだってないとはいえなかった。
私だってララのことが大好きだ。
別々にされてしまう可能性を考えると、私とララの契約がすでに済んでいることは、絶対に隠しおおせなくてはいけない。
「私がララと契約したまま、別の精霊と契約するというのは?」
「絶対ダメ!」
ララはぶんぶんと頭を振った。
「精霊同士は仲がちょー悪いの。なにより、サラには私がいるんだからそれで充分。ほかの精霊と契約するなんて言わないで。想像しただけでサラと契約した精霊を縊り殺したくなる!」
ララが他の精霊が嫌いなだけではないかと思ったが、あまりのララの荒れっぷりに、サラは慌てて言った。
「わかった。もう言わない。」
しかし、そうなるとどうやってララのことを誤魔化せばいいのだろう。
長い沈黙が下りる。
しばらく考えていると、いきなり名案が降りてきた。
「そうだ!私とララが、契約したのは明日であるように見せかければいいのよ。」
ララはきょとんとした顔だ。
「どういうこと?」
要は、サラのそばにララがいても不自然でない状況に持っていければいいのだ。
「明日、生徒は契約してもいいって考えてる精霊を探して契約するんでしょ?私が契約してくれる精霊を探したら、たまたまララが来たって装うの。」
「わかった!そこであたしがサラと契約するふりをするんだ!」
ララはぱっと顔を明るくした。
「他の人は、私とララが契約していることを知らない。きっと誤魔化されてくれるはず。」
自分で思いついて、なかなかいい案ではないかとサラは思った。
「サラ、やっぱりあんた天才ね!」
ララの賛辞が心地いい。
大丈夫。この八年間、ずっと一緒にいろんなものを乗り越えたのだ。
今回だってきっと上手くいく。
サラは自分に言い聞かせた。
学院に入って、最初の日。
なんだかいろんなことがありすぎた一日だった。
寝支度をしてベッドに入って、サラは思った宙にふわふわ浮いているララに話しかける。
「ねえ、ララ。まさか首都に来て演技力が必要になるなんて、思ってもみなかった。」
ララもふわふわ浮きながら答えた。
「あたしだって驚きよう。
あの家からサラを出したいがために学院に行くのに賛成したけど、まさかこんな厄介なとこだったとは。
ねえ、サラ、『ざまあ』しようよ。今なら『ざまあ』してもサラの家族が仕返しにサラのご飯を抜いたりできないし。
ねえ、やってー!!」
ララがおねだりモードに入ると面倒くさい。
サラは布団を頭までかぶって寝たふりをした。




