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■115■   ふたたびの再会……b


「どうした!?」

「大変です、小舟が軍隊に取り囲まれて兄上達が戦っております!」


 お前まで兄上言うなよ。じゃない、大変だっ!!


「貴方達はここで隠れてて下さい、俺は小舟を襲っている敵を倒してから急いで夫妻を救いに行きますからっ」

「ええっ!? 話が違いますわ」

「エゼルカちゃんは私が守ります」


 ヒイラギちゃんが短剣をかまえた。

 チャキッ

 しかし俺も内心相当に焦っている。もしかして夫妻が既に手をかけられてたりしたら……足が震えて来た。

 ガクガク



 チャキンカキン!


「ええい斬っても斬っても湧いて出て来よるわ! アウレ殿我の側を離れるでないぞ」

「まあっ貴方えらそうなだけじゃ無くて、そこそこ強いのですわねえ」

「ご婦人を守る為ならば当然だ!」


 ビシュッ

 何故かフュンフルト兄は目を輝かせながらアルレリーナを守って戦った。


「兄上、しかし敵がこう数が多くては」

「文句を言うな、ここを守ると言った以上死んでも守れ!」

「死ぬのはゴメンですわ、いったん海に逃れてみてはどうですの?」

「ぐぬぅ」


 等と言っている時であった。

 ドシュドシュドシュ!

 突然に光の魔法の羽3枚が飛んで来て、二人の兄上とアウレリアーナを守った。


 ガギィーーン!

 フュンフルト達が剣を振るわなくとも、敵の刃を弾き返す魔法の羽。


「これは!?」

「いつぞやの魔法の板っ!」

「あら、あのウサンクサ男が帰って来たのですわね」



「ライトニングスプラッシュ(弱)!!」


 キラキラキラと俺の頭上に回転する魔法陣が無数に現れ、そこから無数の光の矢が放たれる。

 シュバババババッ!!

 急いでいるから、なるべく一般兵をこの力で攻撃しないという信条を放棄して、敵を叩きまくってしまういい加減な俺。

 ドドォーーン!


「ぎゃーっ」

「うわー」


 優勢だった敵は光の爆発に巻き込まれて吹っ飛んで行く。


「すいません大丈夫ですか!?」

「遅いぞっ!」

「いや~助かっちゃったね」

「まあ褒めてあげますわ」


 とにかく俺は三人の危ない所に間に合ったのだが、それ以上にややこしい事態が。


「ユリナスさんそこまでです、武器を捨て銀色を解除して下さい」


 え、この声って……


「お前はっアジサイくん!?」


 俺が顔を向けると、舟を襲っていたのはアジサイくんだった。こんなの嫌過ぎるよ……


「ユリナスさま!」

「エゼルカはどうなったの!?」


 俺は脱力した、しかもアジサイくんの部下は代官夫妻を人質に連れて来ていた。こんなのって。



「兄さん……兄さん何してるの」


 その時声に誘われて、待機していたはずのヒイラギちゃんが叫んだ。

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