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■110■   最終局面、ヒューゲル・ハーフェン港水門砦攻略b


「これでこの船は走れないぞ!」


 ぴょいんっ

 さらにそのまま船尾から海に落ちると、舵を振り向きざまに切り落としてやった。これで方向転換も出来ないぞ!

 バッシャーン!

 船に比例して大きな舵が海に落ちてプカプカ浮かぶ。


「二隻目撃破、次だっ!!」



 シュバーーーッ!

 たっし

 ヒュルルーーッドドォーーーン!!


「三隻目、おっ?」


 三隻目の船に降り立った時、俺が今帆柱を斬ったばかりの船にジギスムント達が集中攻撃を浴びせてるのが分かった。俺が攻撃するか彼らが攻撃するかの違いだけの様な気もするけど、これで良いんだ! 俺は自分に言い聞かせながらまた帆柱を二本切り落とし、舵を落とした。

 パシャンッ


「次だ四隻目!!」


 ザンッ!!

 ズズーーーン!


「五隻目ラストだっっ!!」


 ザシュッ!

 ドドーーン!!

 そうして俺は再びジギスムントの船に戻った。彼らも動けなくなった敵船相手に最後の攻撃を仕掛けている。


「やってくれたかっ!」

「俺も船の上で戦いますよっ」


 たっし


「カピッ!」(エッセンの奴が行方不明になったんだ、お前探してくれんか!?)


 その途端にカピ様がまとわりつく。


「か、かわいいなぁ! じゃ無かった、カピ様血相変えてどうしたんだ!?」


 なんだかいつもと表情が違うな。でもジギスムントさんが割って入って来た。


「ここはもうなんとかなりそうだ、それよりも水門砦の方が心配だ今すぐ飛んでくれ!」

「え?」

「光の魔法の板は置いて行けよコラッ!」


 さっきからこの子ダレ?


「分かりましたっ魔法の羽は置いていきます。行きます!」


 俺は色々気になる事がありながらも、息もつかずに水門砦に向かって飛んだ。



 ーヒューゲル・ハーフェン港水門砦

 ワーワーチャキンカキン!

 ここ水門砦方面では、攻城魔法発射の後に砦から討って出て来た約二千名の敵部隊との斬り合いになっていた。つまり砦内部には全く侵入出来ていない。


「しかし海の上じゃどうなってんだい!?」

「バンバン爆発してるけど負けてんじゃ?」

「うるさいっ我らが負けるハズが無い、あれは全部敵船の光だっ!」


 ゴブリン約300名の中でもゴブルラが特に必死に奮戦していた。彼女は前に突然予定外の行動した事に、自分なりに落とし前を付けているつもりであった。


「おいゴブルラ、そんな無理してっと死ぬぞ!?」

「うるさいゴブンダ、我は死んでも良い必ず水門砦に入る!!」


 ゴブルラが叫んだ直後だった。


「ライトニングスプラッシュ(弱)!!」


 キラキラキラッシュパパパパパパッ!!

 凄い久しぶりに俺はゴブリン達に当たらない様に光の矢を乱射した。

 ズドドーーーン

 たとえ弱威力でも数十人のゼブランド軍敵兵士が吹っ飛んで行く。痛いだろうな……とは言え俺は振り返った。

 ヒュイン


「皆無事か!?」


「ユリナスさん!!」

「やったぜ」

「怪我人はいるが誰も死んじゃいねえ!」


 やった、その答えが聞きたかった訳で。

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