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■106■   逃げて来たジャラー


 などというハプニングもありつつ、俺はファニーから7人の職人を借りた。さらに地下牢に町長の鍛冶屋の力も借りて炉を作り、コインの量産設備を充実させた。排煙装置なんて、師匠が魔法技術を駆使して作った凄い設備だ。


「貴様ら本来ならパンいちで作業する所を服を着させてやっておるが、一枚でも盗んだら命は無い物と思うのじゃ!」

「オレガ、ミハリ、バンダ!」


 ギギッ

 光る対策くんの目! わ、師匠なんて事を。


「師匠、アブナイ薬品の密造工場じゃ無いんだから!」

「似た様なもんじゃろ?」

「違うって! この人達ファニーに頼み込んで来てもらった立派な職人さん達ですよ、失礼があっちゃダメ」

「そうですよ我らは職人、大切な製品を盗んだりはしませんからな!」


 俺もこの人達のパンいちは見たく無いし。


「しかし無尽蔵に銀が出て来るなぞ不思議ですな?」

「どこにそれ程の銀が?」

「余計なセンサクはナシじゃ、お前らは無言でコインを作り続ければ良いのじゃ」


 師匠、俺と俺の知り合い以外に本当に冷酷だよな。


「しかし2万人いる兵達にある程度配るとなると、その最初の原木だけでは足りませんな。初回ロットの8枚を使って、砂型で同じ原木を7枚程作って、手分けして量産しましょう」


「ありがたい! お任せしますのでどんどん作って下さい。銀は俺と師匠が作りますので!」

「作る?」

「いやいや金庫から持って来るのじゃ!」

「はぁ」


 ーこうして地下牢で銀貨の量産体制が始まったので御座います。



 そんなある日の事。

 ザッシャッザッシャッ!

 俺はゴブリンと共に砦城をぐるりと取り囲む堀を掘っていた。銀化してるので素手で掘っているぞ!

 ダダダッ


「大変だっ東側から何者かが走ってくるぜ!」


 む、ゴブリンの報告。一体何が敵か?


「俺が飛んで確認しよう、お前達は警戒態勢だっそれと新王に報告だぞっ」

「ヘイッ」


 シュワーーッ

 飛び上がった俺は、すぐに迫って来る部隊が我が国の旗を持っているのに気付いた。


「おーい、どうしたっ?」

「わっユリナスさん戻ってたんですかい?」

「良い所に会えたぜ」

「これで安心だねえ」


 ゲゲッジャラーとトゲーと、見慣れない眼鏡の女の子か?


「キミは?」

「は? アタイが分からないのかい??」


 知らないよ、誰だよ。


「そんな事は後ですぜ、早く王様の元へ」

「兵達も連れているよぉ」

「分かったよ、行こう!」


 俺はジャラーとトゲーと眼鏡の子と共にアルフレッドの執務室に走った。

 ザッザザッザ



「あぁグサー君、どうしたんだね?」


 えグサー?

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