俺が守るっ
「んっん~~」
倒れたアルフレッドは苦しそうにウナリ声を上げた。良かった~死んではいない。
「嫌よ~どうしてっどうしてっ」
「……お願いっ元気を出して」
ゆっさゆっさ
シャリィとレミランは泣きながら彼を揺らしまくる。泣く前に回復しろぉーっ!
「だーかーらー回復でしょ!?」
ファーー
俺はひたすら回復魔法を掛け続けた。
「ゴメン一切気付かなかった!」
「わ、私もっ」
気付けーーっ
シャキーーンッ
しばらくしてアルフレッドは復活した。
「ふぅ君達の俊敏な回復ですぐに復活出来たよ!」
嫌味か? いや爽やかな表情からして彼女達を信じ切ってるな……幸せなヤツ。
「皆見てっこれはアッシュ・ユーレイの霊金糸の薄布よっ凄く高く売れるレアアイテムなんだから!」
「おおっこりゃ凄い」
「確か……30万エピくらい?」
マジカッ幸先良すぎでしょ。
「あ、でも俺の小遣いよりは断然少ないわー」
「私もー!」 「私もです……」
うっは金持ちセレブ達の余計な一言っ!
キャキャ……
会話している俺達の周囲にまたまた不気味な笑い声が。辺りはすっかり暗くなって来ていて、5匹程度のアッシュ・ユーレイに取り囲まれていた。ヤベッ!
「キャーーッ」 「こ、怖いっ」
「よし隠れてろ、僕が全てかたずけてやるぜっ!」
俺はコケた。アルフレッドの奴さっきの戦闘を全然学習してない! ここはギリギリまで【銀化】は温存しよう。
「ちょっと待ってくれ、さっきみたくまた君がやられたら今度こそ全滅するぞ! アンデッド系には回復や神聖魔法が効く場合がある、まずは聖水を投げてみよう!」
俺は反対意見を封じる為にいきなりアルフレッドの聖水を投げてみた。
パシャッ!
シィーン……無効ッ!!
「お、おいユリナス?」
「つ、つまり剣に聖水を掛けて戦っても意味無いって事さっ!」
苦し紛れの言い訳。
「おりゃーーっFランク魂の回復魔法っ!!」
んっファー
俺は失敗をゴマカス為に、笑う様に漂うユーレイ①に必死に回復魔法を掛けてみた。
ギャーーッ!!
一匹のユーレイが顔を両手でおおって苦しみだす。
「凄い効いてるよっ!」
「これが魔法の力かっ!?」
エーッあんた達今まで何してたのさっ。
「レミラン、君Bランクなんだよね、広範囲回復魔法って使えるの?」
当然俺は一切使えない。
「はい……基本的な物であれば……」
「じゃ今掛けてみてっっ!」
レミランは意を決した様にうなずいてくれた。
シャキッ
高そうな回復ステッキを構えるレミラン。
「癒しの女神よ、荒んだ魂達に光りの回復カーテンをっ!!」
最もらしい事を唱えているが、実はこの言葉は単なるアドリブで特に意味は無い。けど恥ずかしがるといけないから魔法使い達は誰も突っ込む事は無い業界の暗黙ルールだ。
ファ~~~ッシュババッ!!
レミランから俺なぞより強力な回復の光が出てユーレイ達に浴びせられた。
ギャーーッ!! バシャッバシュッ
光を浴びたモンスター達はあっけ無く簡単に落ちて行く。
「凄いよ……これが魔法の力なの!?」
え、また?
「ユリナス、君は天才だな」
マジカッ?
「いやレミランの回復のお陰だよっ」
「恥ずかしい……です」
頬を赤らめる可愛いレミラン、思わず好意を持ってしまう。




