■102話■ ドキドキ……マリいるかな?
「いやだなあ君のためにアクセサリー買うんじゃないか!」
「平気でウソをつくな!」
あれ、簡単に見破られた。
「私も浮気のためのあからさまな嘘だと思いました。全身に鳥肌が立っています、見ますか?」
ゾワッ本当だ!
「凄い鳥肌」
「もっと脱いで見ますか?」ボソッ
だ、だめでしょ!
「何をネリスをじろじろ見ておるか、セクハラであるぞ!」
「えっ濡れ衣でしょー」
等と言いながらもファニーもなんやかんやでマリの館に興味がある様で、一緒に来てくれた。
ザッザザッザ
ーマリのアクセサリーショップ
ドキドキ
……実は俺は凄くどきどきしていた。前に来た時に最初いなかったのに、振り返ると何故かマリが復活していたという凄く不思議な事があって以来、マリの身に何か起こらないかと心配しているんだ。今日来たのはまたその確認の意味もある。当然マリには普通に幸せに暮らしてて欲しい。
「何をしておる? 早くドアを開けんか、たのもーっ」
ドンドン!
わわっそんな乱暴にしちゃダメ。
ガチャッ
「はいいらっしゃい」
俺はコケ掛けた。何の余韻も引っ張りも無く、マリは普通に出て来た。ホッ良かった。
「姫なのだっおそれ敬え!」
「ハハーッこれはこれはお姫さま今日もお美しいですね。ユリナスどうしたの、生きてたんだ?」
相変わらず権威とかに強い子だなあ! 全く心がこもって無いや。
「生きてるに決まってるでしょ! マリこそまた居なくなってたらって心配してたんだ」
「何故いなくなるのよ、ここは私の家ですから!」
とか言いながら俺とマリは一瞬見つめ合ってしまう。何故だろう、久しぶりって程でも無いけど。心配しててくれたのかな?
「良く婚約者の前で昔の女と見つめ合えますね? 斬りますよ!」
ぷくーっ
何故かファニーのセリフをネリスさんが言いながら頬をふくらませる。
「変な言い方しないで!」
「それはわらわの台詞だっ」
ってネリスさん自身の嫉妬だったりしてウヘヘ。
そうして俺達は久々に店内に案内された。
カチャッ
お茶まで出してくれる。
「そうそうソラはどうなったの!?」
「ソラなら私の庭に勝手に居候してるわよ、けど最近何故かよく気絶してるのよねえ」
彼女は主婦の様に頬に手を当てながらつぶやいた。え、気絶?
「ちょっ見て来るよ!」
ザッザザッザ
ー中庭
そこには舌をだらんと垂らし、庭の真ん中でのびている無残なソラの姿があった。
「ギャーーッ!? ユリナス全身銀化、魔法の光の杖! 回復ッ!!」
俺は一目散に気絶してるソラに向けて全力の回復をかけてあげた。
パシュウキラキラキラ……
「きゅっきゅう~?」(む、これは)
「ソラ大丈夫か?」
「きゅうぅ~~」(よぉユリナスか……)
ようやくソラは目を覚ましてくれた。その時にはファニーやマリもやって来た。
「一体何故?」