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ついに肩の荷が下りた!?


「な、何でも無いです!」


 最近忘れがちだけど銀竜村自体が7000万エピも借金してるのに、その上ジギスムント達が15年ローンまで組んで大金を借りたとか絶対に言えないよ!


「はっジギスムント殿達がカクカクシカジカでして……」


 コケた。即ネリスさんが俺の代わりに王様に答えた。こんな身近にスパイがいるなんて!? まあ分かっていたけど……


「な、なぁ~にぃ~~新たなる借金だと? ゆ、許さん……では無く許そう。借金は全てわしが肩代わりした上で、銀竜村の前からの国庫からの借金も全て帳消しにしてしんぜよう」


 ポカーン

 俺は一瞬意味が理解出来なかった。

 ゴシゴシ

 その後必死に耳の穴をかっぽじった!


「もう一度お願いします」

「くどい、聞き間違いでは無いわ! 借金は全て帳消しの上にジギスムント達の借金も肩代わりしよう」


 何故? 俺はガクゼンとしてしまうよ。


「……」

「何故という顔をしておるな? ジギスムントは外国の王族であり我が国の客分、それを厚く遇せずしてどうするか? 冷遇すれば我が国の恥じゃ。それと銀竜村の借金はそなたの責任では無い。前任の代官までの悪政が原因じゃ。それを貴様に肩代わりさせるのは世の悪政となろう。よって全てチャラじゃ!」


 シィ~ン

 俺がここにやって来てからの課題が一つ終わって俺は肩の荷が下りて、気付くと無言で号泣していた。おおお~~~ん。


「良かったのぅ」


 ファニーが笑顔で祝福してくれるよ。

 すたすた、ガシッ

 と、突然王様が玉座から舞い降りて来て、俺の肩を強く握った。く、熊の爪か!?


「な、何を?」

「もう逃げられぬぞ?」


 俺の額に冷や汗がにじむ。しまった! これでもう王様に逆らう事も、ファニー以外の子と結婚する事も出来なくなったのか!?


「ヒッ……ごきゅり。に、逃げるなどとハハハ」

「どうした声が震えておるぞ? そんなに嬉しいのか恥ずかしいヤツめ!」

「逃げられぬぞ?」


 わしっ

 しつこい王様の血走った目が怖い。対照的にいつものファニーのかわいい笑顔を見ながらも、しかし俺は何故か師匠とマリの顔が浮かんでしまう。



 ザッザザッザ

 ようやく王様の圧から逃れる事は出来たが、新たなるクエストは受ける事は無く、結局あと三日無役でブラブラする事になった。


「どうするのだ、またヘイアンラク魔法遊園地に行くか?」

「ならば私もご一緒します」

「いやもういいよ!」


 さすがに二回連続遊園地はキツイよ。


「じゃあさ俺からの提案なんだけど、マリの館に行こうか?」


 ズザザーーッ

 今度は可愛いドレスを着たファニーが勢いよくコケた。ドレス汚れちゃうよ?


「こらこら、先程まで父王の前で二人して永遠の愛を誓ったばかりではないか? よくも舌の根も乾かぬうちになんという男だっ」


 えっそんな場面あったっけ?

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