表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
550/580

王様、新たなるクエスト!


「実は砦城の事が気になってしまって……ファニーから王様に帰れる様にお願いしてくれる?」


 ぷくーっ

 さらに姫の頬は膨らんだ。


「嫌じゃ、その様な心配は魔導士に頼んで消してもらうのじゃ!」

「怖い事言うよな」

「そなた、ワシの事を無視してばかりであろう! いつもあのメイド女や師匠の事ばかり、酷いのだっわぁーーーっ!!」


 ドキッ

 確かにヒイラギちゃんの事は気になっているけど、比べないで欲しい。あっ考えてる内に今度は泣きながら走って行った。イヤまた人さらいに遭いますよ!

 スタタタ……


「追い掛けます。しかし姫さまの気持ちも考えて下さい」


 ネリスさんが慌ててファニーを追い掛けて行く。確かに俺はファニーに甘えすぎ、スルーし過ぎかも知れない。でもこんな遊んでばかりはいられないよ。


「ファニー待ってくれよ~」

「イヤだ~~」


 しかし追い付くとファニーはケロッとした顔をして、再び魔法遊園地で遊び倒した……演技か?



 ー次の日


「わぁー今日はどこへ行く? やはり南のイタ市の温泉に行ってみるか? このスケベッ!!」


 どバシッ!

 思い切り叩かれるけど、やっぱりこの近くにも温泉はあるんだなぁ。ここは立派なおんせん国だよ。しかしでもやっぱりアルフレッド達が気になる。


「ぶつぶつ」

「もう良い! お前の事を父王に言い付けに行くのだっ」


 そうして俺達は再び玉座の間に引き出された。

 ザッザザッザ


「ファニーよ、どうしたのじゃ?」

「父上聞いてくれ、ユリナスがわずか三日で廃人の様になっておるのじゃ、しかってくれ!」


 くわっと王さまが怖い顔になる。


「許さんっ我が娘と一緒におるのがそれ程嫌か!?」

「前にも言ったでしょ、ファニーといるのは嬉しいけど、砦城の仲間が気になって……」

「安心せい、貴様なぞおらぬでも城は回っておるわ、お前など不要じゃ!」

「そうそう俺なんて不要だからハハハ……ってひど過ぎです!!」


 俺は感情がおかしくなって、号泣しながら抗議した。


「わかったわ。ならばお前に新たなクエストを与えよう。確かお主の銀竜村にジギスムントなる謎の遠征隊がおるのであろう? 今どの様な状態か動向を探ってくるのじゃ!」


 ビシッ

 指を指されて命令されたけど。ジギスムントか……確かにただブラブラしてるよりも、こうして役割を与えられた方が何か気がまぎれるよな。


「分かりました。そのクエスト喜んでお受けします」

「ファニーも一緒なのだ」

「ネリスも行きます」


 え?


「よいよい二人を抱えて飛べ! お前が逃げて行かんか監視要員じゃ」


 酷いな、そこまで信用してくれないの!? けどどうやって二人を抱えて飛ぶか……


「私が横から腕力で抱き着きます。ユリナス殿は姫様をお姫様抱っこにして下さい」


 むにっ

 抱き着いたネリスの何かが当るけど気にしない。しかし野生のコアランか?


「よ~し行くのだっ!」


 だきっ

 ネリスの体温と圧を感じながら俺はファニーをお姫様抱っこにした。どういう状況だよ……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ