イバラを撃つ覚悟b
「お前は姿形は幼女でも、中身は怪獣と同じなんだ。決死の殿軍を攻めるのは仕方ない、けれど逃げる輸送隊を撃つお前を放置すれば、怪我人や戦うつもりの無い兵士が無意味に死んで行く。例えお前でも討つ!!」
シャキッ
言いながら残りのふとももを撃つ。
ドシュッ!
「ギャーーーッお、お前何があった!?」
これはダルアガート達に煽られて八つ当たりしてる訳では無い俺は冷静だ、多分……
「次は鎖骨だっ!」
ドシュッパァーーン!
イバラの小さい身体から赤い血がふき出る。ビスマスは蒼い血俺は銀色の血が出るが、この子の場合は赤いので心が痛むが仕方が無い。
「お、鬼っ! この偽善者!!」
「何とでも言え、次は心臓か脳だっ」
シャキッ
俺は冷酷に言うと、本当に頭を狙った。
「ど、どうせ脅しだろ!?」
「試せ」
俺の眼光を見てイバラがたじろいだ。
「ヒッ、覚えてろっ!!」
シュバーーーッ!
行ったか、しかしアイツが無視してそれでも攻撃した時、俺は本当に撃てたのか? 俺はそのままイバラの後を追った。
「鎧の人です! 魔幼女が去って行きます」
「やったぞーー!」
「おーーっ」
あちこちから歓声が上がった。
「なんかシャクだけど感謝しようユリナス!」
「何が癪なの?」
「ユリナス、頑張って」
「先を急ぎましょう王子!」
「魔幼女は去った、攻撃されて生きている兵士の回収を忘れるなっ」
「ハッ」
ーしかし一人ゼブランド王城に残る王様に変事が起こったので御座います。
「ねぇ王様、ダークエルフなんて抱いた事はおありですかぁ?」
コールディは外の戦闘は放置し王様に迫っていた。
「ほほほ、な何をおっしゃる、ワシは大きな娘もおる身ですぞ」
「私、エルヤ姫の母親にだってなれますよぉ?」
「ハハ若い継母ですなあ」
「私これでも70歳ですから……」
「は、70歳?」
「人間年齢で26歳くらいですよ」
「ほ、ほほぅ?」
ぎゅみっ
セクシーな戦闘服の胸の谷間が王様の腕に押し付けられる。と、そんな時であった。
「急報です! カピパララインの軍が我が国との国境線上に展開、その数1万2千程!!」
「な、何1万2千? 何故急に」
「それは援軍なんでしょうかねぇ?」
コールディは首を傾げた。
「どっちのだっもしかして我が国の領土をかすめ取る気か!?」
ドシャッ!
その時突然血だらけのイバラが王宮に飛び込んで来た。
「な、何じゃっ!?」
「イバラちゃん??」
「うっううっコールディお姉ちゃん、ユリナスにやられたっ回復してよ、痛いよっ!!」
床に倒れ込んだイバラは血を流しながら悶え苦しんだ。それを見て王様は気が動転した……
「ヒッッ姫とエーリュクの部隊に撤退を命じるのじゃ!」
「エッ?」