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ビスマス、どうしてっ!?


「あ、アルフレッドここだー早く助けろっ早く!」


 おいおい、アルパダは恥も外聞も無く叫んだ。それを見て戦場カンの強いダルアガートは引き際を心得た様だ。


「手はずどうり軍は引くぞ、魔導士は逃げながら出来る限り敵本体に攻城魔法を撃ち続けろ!」


 ヒューン、パンパン!

 撤退信号の魔法が上がる。


 ヒュルルーーーッドンドンドン!!

 それに続いて攻城魔法がアルフレッドの本隊に落ちまくった。と、それと同時にアルパダ軍を蹂躙しまくっていたゼブランド軍やダルアガートの傭兵部隊が潮が引く様に下がって行く。

 サーーーッ


「逃すなーーっ追え追えーーーっ!」

「追うなーーっ城まで追うと罠があるぞーーっ」

「目の前の敵だけ倒せ、追うな!!」


 上から見るとパノラマの様に、両軍の動きが手に取る様に分かる……言ってはいけないが、ある種の快感すら感じる。これが指揮官が感じる戦場の魔物か。


「搭じゃ、高い建物の屋上や搭に魔導士がおる、それを逃さず撃つのじゃ!」

「師匠様の言う通りにしろっ」


 ドドォーーーン!

 アルパカ側も報復に街中に攻城魔法を撃ちまくる。住人は避難してるとは言え、これじゃあ街がめちゃめちゃだよ。


「いけない、エーリュクお兄ちゃんが危ない!」

「いいだろう助けに行け!」

「くっ」


 そんな時だった。

 バァーーーンッ!


「ぎゃーーーっ!?」


 突然イバラの肩に光る何かが当って炸裂した。腕はちぎれてはいないが、力無く片腕がダランと垂れ下がる。



「よしナスビィーとどめを刺すぞっ! 何をやっているリリーッ後ろだっ!!」


 飛んで来たのはビスマスだった。彼女は慌ただしく叫んだけど、その言い方はダメでしょ。

 ズバッ!

 リリー師匠が一瞬だけ、背中がおろそかになっていた所を斬りかかって来た敵兵が、彼女のノールック剣技であっさり切り裂かれる。


「人間の分際でワシに指示を出すな!」(リリー後ろだっじゃと……?)

「し、失礼した」

「師匠さん人間じゃ無いんですか~?」


 師匠にしかられビクッとするビスマス。


「くっ城で必ず撃退してやんよっ」


 イバラは片肩を押さえながら捨て台詞をはくと、去ろうとしてくれて俺は少しホッとした。

 ビュンッ!

 が、恐ろしい速さでビスマスが先回りして通せんぼする。


「何をやっている、この機会にトドメを刺して殺すぞ、逃がすな!!」


 シュビンッ! ビシビシッ!

 ビスマスはヨウシャなく光のダガーを次々に投げつける。


「別にそこまでしなくとも……」

「甘い、味方が殺されたんだぞ」


 ドォーーーン!


「ギャーーーッ!?」


 二発目がイバラに炸裂した……ちょっとビスマス?

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