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待ち伏せ、乱戦!a


「アルフレッド気を付けなさい、戦勝の報告を待っておりますよ!」


 アウレ姉さんが居残り組と一緒にめちゃめちゃ手を振りまくる。


「姉上こそ良きしらせをお待ちください!!」


 シスコンだからな~でも俺もアウレリアーナ姉さんがいないのは寂しい。いやいや俺にはリリー師匠さまという愛する女性がいるんだった! デヘヘ。

 パカラパカラッ


『そう寂しそうな顔をしなくても良いだろう、我らは勝ってここに戻ってくるのだ』

「そうだね、君が居ると心強いよ……ってコラコラ、また何をしれっと付いて来ている? もう鎧を脱ぎたまえユリナス、君の正体はバレバレだぞ」


 馬に乗りながらアルフレッドに強く突っ込まれた。

 どバシッ!


『ハハハ、バカな事は言わないでくれたまえ、ユリナス殿ならそこに……てアレ?』


 居ないけど。


「ユリナスなら調整中じゃ!」

「リリー様調整中って何ですか?」

「安全装置が暴走せんようにな」


 し、師匠それは言っちゃダメ。


『わわわ、変な事は言わないで頂こう!』

「安全装置?」

「でも私は鎧の人さんが来てくれて嬉しい。まだまだ契約は続いているのね」

「最近影が薄い様~な気がするけど、この私がいる事もお忘れなく!」


 レミランとシャリィも付いて来た。戦闘になればこの子達も守らないと。でも師匠がアルフレッドの近くにいる限りほぼ大丈夫か!

 パカラッ


「ありがとう、いつもシャリィがいると心強いよ」

「へへ」

「ゼブランドには侵攻を通告している。住人達は避難した様だけど、兄上が無茶をしない様に早く追い掛けないと、急ぐよ!」

『ハッ!』


 俺はスケッチブックの文字で大きく返事した。



 ーき真面目な総大将アルフレッド第三王子の事前通告により、ゼブランドの王城周辺の町々の住人はすっかり避難してしまい、アルパダ第一王子は無人の野を行くがごとくに進撃したので御座います。

 ズドドドド


「ヒャッハー行け行けェ、敵王城一番乗りはこのアルパダ様だぜーーっ!」


 砦のゼブランド軍があっさりと和議に応じたのを見てから、すっかり敵軍は弱いと決めつけているアルパダは、伏兵も何も考慮する事突き進み続け、どんどんとアルフレッドの軍と距離が離れていた。


「今だな!」

「ああっ落とし穴発動!!」


 そこへ西の街の町内の見晴らしの良い搭に陣取ったエーリュクとダルアガートが指令を発動した。

 ガコッ! どさどさどさ……


「ぎゃーーっ!?」

「止まれー」

「落とし穴だぞーー」


 アルパダより先を行く先頭の部隊が次々に落とし穴に吸い込まれて消えて行く。


「ご報告、落とし穴です!!」

「ちっ見りゃあわからあ、伏兵が来るぞ!」


 カッコ付けて叫んだが、いかにも遅い気付きだった。

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