表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

472/707

ヒイラギ突撃……


 シュパパパパッ

 弾数が多く、魔法の羽から逃れ兵士達に当たる寸前の攻城魔法の火の玉を、ビスマス自身がライトニングスプラッシュで駆逐して行く。彼女自身が人間CIWS(シウス)みたいになっていた。


「す、すごい蒼い女は無敵だ……」

「うおーーわが軍は無敵だ、弾は当たらないぞ行けーッ!」

「オオーーッ!」


 当然の様に城壁からの弓矢や攻撃魔法は当る訳だが、ビスマスの活躍に興奮した兵士達は速度を速めて進んだ。

 ドドドドド……



「王子殿下、敵の外門にゼブランド軍自身が突撃を掛けようとしておる、恐らく味方のゴブリン傭兵はそこにおるのじゃ、その敵部隊を中と外から挟み撃ちすべきかと思いますじゃ!」


「そうしよう!」

「早っ」

「よし、突撃部隊は外門の部隊を後ろから攻撃だっ!」


 するとずっと地位を気にして黙っていたヒイラギが前に進み出た。

 ズイッ


「お待ちください、その突撃部隊に私もお加え下さい、ていうか絶対行きます!!」

「一刻も早くユリナスに会いたいのじゃな?」ボソッ


 カアッ

 師匠の小声にヒイラギは正直に頬を赤らめる。


「ち、ちが」

「良いだろう、ヒイラギさん君もユリナスの部隊を率いて合流するんだ」

「はい、ありがとう御座います王子!」

「ヒイラギ、キオツケテ」

「待つのじゃ、これを持て」


 こそっとリリーが小さなカバンを渡した。


「こ、これは!?」

「何をしている、急ぎなさい!」

「ハッ! ジャラーさんトゲーさんグサーさん、やさぐれ隊の皆さん行きますよ!」


「誰がやさぐれ隊だよ!」

「仕方ない、この可愛い隊長さんと一緒に行くぞ、オーーッ!」

「銀くれ~」


 パカラッパカラッ

 ヒイラギは三人のモヒカンPTと共に100人の隊を率いて突撃して行った。


「私だって強かったら鎧の人を手助けしたい!」

「あのレミラン、目の前にユリナス居ますよ~」

「オレ、オレ」

「あ」



 キラッヒュインッ!

 にらみあう鎧の人ユリナスと、エーリュク達からも蒼い光は見えた。


「報告、大変です攻城魔法が敵部隊に当たりません、恐らく蒼い光はビスマスです! 敵部隊なおも接近中!」


 兵士が歯を食いしばりながら叫んだ。


「ふぅ良かった攻城魔法を防いでくれてるのか……」


 だが俺の安堵のつぶやきが良く無かった。


「ふ、ふはははは、そうかそういう事か! 君とビスマスはもともとグルだった訳だ、ビスマスが我らを襲いそれを君がタイミング良く助ける、そうして信用を勝ち得て反乱要員のゴブリン部隊を送り込んで来た訳か……良くできた喜劇だよ!」


 エーリュクくん、そうじゃ無いよ。本当に違うんだ!


「違うんだ、最初ビスマスとは本当に対立してたんだ!」

「そんな話、信じられるか!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ