表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

462/628

襲撃! 意外な加勢b


「アルデリーゼ兄上の青い女か!」

「青い女ビスマスさん!?」

「何ですの、それ?」(また美女が増えますの?)


「ネモフィラの眷属かぇ?」

『ちょ、ちょっと我の見せ場がっ!』(師匠、今はそれ忘れててよ!)

「四の五の言っている暇は無い、鎧の人行くぞ!」


 ビスマスが言うまでも無く、初撃を外したイバラも血相を変えて急降下して来た。

 ギューーーンッ


「ふざけんなーーっわたしに負けた青い女風情がーーーっ!」


 シュババッ!

 再びイバラの背中から無数の真っ赤な鋼鉄のリボンが伸びて来ては、正確にアルフレッドやアウレリアーナなど先頭を行く主要人物目掛けて命を狙って突き刺そうとする。

 ギュイィーンッ!


「ふっいつの話だっ!」


 ビスマスがやたら落ち着いてつぶやくと、最初に背中から六枚の魔法羽が自動追尾でリボンをつぶして行く。

 ドボンッズボンッ!

 だがもちろんそれだけでは全然数が足りない。つられて鎧の人(ユリナス)も背中の羽を飛ばすがそれでも足りないので、両手に単魔銃を出して連射しようとする。

 スチャッ!

 だがそれと同時であった、ビスマスの両手指先の間に複数のダガー状の小さい光の剣が現れた。


「それは?」


 上空なので直接声で聞くユリナス。


「修行したのさ、この短期間でなっ!」


 言いながらビスマスが腕を振ると、光のダガーはおのおの鋼鉄のリボンに突き刺さり、爆発して行く。


「何だそれは? お前の能力は光の剣で打ち止めのはずだぞ!?」


 上空から降下中のイバラがギョッとする。


「変えられない能力だが、小さくしただけで魔法の剣は剣で同じ事だっ!」

「そんなトンチみたいな話がっ!!」


 空中で叫び合いながらはげしくリボンとダガーで攻撃しあう二人の女。

 ドボーーン、ズガーーン!

 アルフレッド達はただただ空中で激しく起こる爆発を眺めるしか無かった。


「凄い戦いだ……」


 だがリリー一人だけは険しい顔で見ていた。



「いや俺の事も忘れないで、おりゃーー!」


 ドシュドシュドシュッ!

 鎧の人ユリナスも負けじとイバラに両手短魔銃を連射する。


「ちっ……い、今は引いてやんよっ!」


 シュバーーーッ!

 形勢不利と見たイバラは一目散に逃げて行った。

 しゅたっ

 それを見届けたビスマスは、ようやくアルフレッド達の前に降り立つ。


「君は謹慎中のアルデリーゼ兄上の雇われ戦士の青い女、だが今は礼を言うよ」

「ふっ暇なのでな加勢しよう!」


『あ、あの我も……鎧の人も活躍しましたケド?』

「鎧の人、確か君はゼブランド側の人間だな?」


 ドキッ

 アルフレッドのジトっとした視線が突き刺さる。ビスマスの活躍によって、王子の危機を助けて陣営違いをウヤムヤにする俺の登場プランは崩壊した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ