表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

431/640

確約的な物が欲しいなァ


「大将首はちょっと……」


 俺のチュウチョする言葉に途端に怖い顔になるダルアガート。


「おい、お前裏切るつもりじゃねーだろーな! エーリュクなんて出世してこの砦の責任者の将軍になったんだからな。この砦も常備軍1万に増強されてる。そいつら全滅の()き目にあわせるかどうかは、全部お前が大将首取れるかどうかに掛かってるんだぜ?」


 ヒッとうとう大将首取る事前提に詰めて来た。


「ダルアガート殿あまり脅さないで下さい。彼の実力があれば我らを無視して好き勝手する事など造作も無い事です。それをわざわざここに来てくれただけでも彼の優しさだと理解するべきですよ、ねっ」


 うっ実質温和なエーリョク君からも念押しされた。それだけ怒りがこもっている訳で。でも銀竜村のゴブリン達には何て言えば良いだろう。俺が攻めに行く砦を全力で守ってよテヘッとか言ったらさすがにゴブリン達もハァッ? てブチ切れしちゃうでしょ。師匠に無理やり行く様に命令してもらうのも鬼の所業だし悩むよ。


「まあそうだな。しかしだな~確約的な物が欲しいよな~」

「確かに! そうですよね、確約的な物が欲しいですね」

「念書とか?」


「いいえ、我らに念書を出した所で反故(ほご)にされる事もあるでしょう」

「うんうんあるある! あるよな~」


 顔を見合わせる二人。ヤバイ、こいつら二人で何かたくらんでるでしょ?


「ではどうすれば良いのだ?」


 うっ聞いてしまった~。


「そうだな~エーリュク殿何かあるかね?」

「あっそうだっ我が王様の御前にまで行って、今回の大戦に参陣すると確約して下さい。あの美しいエルヤ姫も証人になってくれる事でしょう……ねえ」


 チラリ

 本当は心根が優しいエーリョクが内心ちょっと緊張しているのが分かる。こういう所を見ると強気に出れ無いよ。


「どうなんだよ!」

「分かったよ。今からゼブランド王の所に挨拶に行くよ」

「おおっ」「それは良い」


 だけど俺は多少無理してすごんだ顔をした。


「ゴブリン傭兵300は出そう、けれど無駄死にさせるような使い方したら許さんからな」

「それは任せてくれ」

「当たり前です」


 それでも俺は気分が重たいまま王国首都に向かった。



 ーゼブランド王国首都城

 気分が重たいままいつもの手口で城に侵入した。やっぱり王様は家臣達の前でああでも無いこうでも無いと策を練っていた。


「どうも」


 と、そこへ前の様に現れる俺。当然この人達は、俺がユリナスで侵攻してくるアルパカインゼット王国から領地をもらってて、さらにアルフレッドの副官と決まってるなんて知らない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ