えっ領主?
「ふむっ過日矢文で伝えられた事と同じであるな。外国部隊の兵達も三人組と合流する予定であったと自白しおった。もし姫が外国に連れ去られていたと思うと、背筋が凍るわい!」
うっ蒼鉛竜のビスマスがやってくれたって事だよね? 何ていい奴……また会いたいよ。
「秘密の協力者が居た物でなんとか解決出来ました」
「なるほど、蛇の道は蛇か」
「貴方……」
さっきから貴方しか言ってないお后さんが何か耳打ちしたぞ。な何か俺の悪口か?
「そうだ、ソナタに何か礼をしなければ行けないな。後日正式な式典を開くとして、騎士の位を授けようと思うがどうか?」
えっ騎士!? 確かクヌアーが外国の騎士様に成りたいって言っていたんだっけ。代わりに俺が騎士に? 良いのかな。ヒクツだけどFランク回復師には何かの罠かと思うくらいに大きなご褒美だよ。
こくこくこく
何だっ!? 下を向いてたファニーが突然連続でうなずく謎のジェスチャーを。これはもらえって意味? 俺は彼女の目を見ながらフトコロに手を当ててみた。
バチッ
ウインクしてくれるファニー。なんか以心伝心の夫婦みたいでドキドキするな。
「俺なんかで良ければありがたく受け取ります」
「おおっそれは何よりだ。して、どの様な場所に領地が欲しいかな?」
へっ領地? 領地もらえるの?? この国の人になる訳? 俺外国の冒険者で実家とかちゃんとあるのに領地もらって良いのかな。そういう問題じゃないのか。いやもしファニーと結婚したら国ごともらえるんかな。
『はいはい良かったじゃない!』
うっ何故かあきれ顔のマリの顔が浮かんだ。まあどうせ結婚なんて無理として、思い出作りに試しに領地もらってみるか! ダメならトンズラすりゃ良いしさ……
「どの様な場所でも頂ける物でしたら」
「それではダメだ、娘の命の恩人どの様な願いも言ってもらおう!」
王様顔が怖い! 素直に希望を言った方が怒られないかな。じゃあ師匠の洞窟が俺の第二の実家な訳だし、そこの近くで。
「では、恐れながら……なるべく北の銀竜の洞窟の近くの領地を!」
シィーン
え? シィーンなの?
ペシッ
その上ファニーは額を叩いて頭を抱えているけど。それってアチャーの顔?
パチパチパチ……
うわ突然王様拍手を始めたよ。
「素晴らしい。なんと無欲な……そちは求道者か? 今時この様な若者がいるのか!? 分かったぞ、その願い叶えよう。皆も拍手だっ」
おおっ
パチパチパチ
王様の命令で盛大な拍手が! その後ろではファニーが呆れ顔してるよ……何か大きなミスをしちゃったのかな俺。無欲とか言われたし……




