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アジサイくん解放作戦!!a


「お、落ち着け落ちつけ、そんなに怒るなんて悪かったよ」

「カーミラーさんユリナス様を許してあげて下さい」

「何じゃ何じゃバトルかぇ?」


「いえ全然構いません。それで良かったのです」


 直後にすました顔になって許してくれた。コケる事は無かったがひょうし抜けした。なんだよ、フェイントかよ!


「そうか許してくれるか、でも悪かったよ」

「いいえ、美しい物は美しい者の元に収まるのが一番良いのです。その王女は真に美しいのですね?」

「ああっそりゃもうびっくりするくら……」


 ジトッ

 ヒイラギちゃんと師匠が目を細めて俺を見る。


「何じゃフィアンセの前で嬉しそうじゃのぅ?」

「また女の人の知り合いが増えたんですね!」


 師匠まだフィアンセの事、生きてたんだ。もうすっかり忘れてるのかと。



「コホン、今日のテーマを忘れる所だったよ。今夜これからヒイラギちゃんの兄であるカールことアジサイ君を救助する事にした。そこでカーミラーには精神魔法封じの自爆首輪を解除して欲しいんだが、実物まだ見て無いけど、現物合わせで解呪出来るかな?」


 おかしな雲行きになりだしたので、本題を切り出した。キラリとカーミラーの目が光った。


「ふふふおまかせを。この日の為に城の書物個で魔法器具の古文書を読みあさり、あらゆるタイプの魔法首輪の解呪法をマスターして参りました」


「おおっ頼もしい!」

「お二人ともよろしくお願いします」


 ぺこりとヒイラギが頭を下げる。


「もう少しでアジサイ君が夕食後の会話が終わり、アルデリーゼの部屋から出て来る。その時に多少荒っぽいが気絶させてこの部屋に連れて来る。ここで首輪を解析して解呪し、記憶を復活させるんだ! 所でカーミラーは天井をはったり出来る?」


 キラリ!

 またカーミラーの目が光った。いちいち光らな無くてもいいんだよ。


「それもお任せを! アウレリアーナの着替えをのぞ」


 シィ~ン

 カーミラーが言い掛けてハッとする。


「そんな事してたのかよ? また話は横道にそれるけど、アウレリアーナに手紙わたしたのかよ」

「実はまだ渡しておりません。こうして常に胸に手紙を持っておるのですが、いざ渡そうとすると足が震え手が震え正気を保てなくなるんです」


 カーミラーは胸元から可愛い便せんの手紙を見せた。


「女の子か! 前のキャラの時は大胆な事ばっかりしてたのに、急に弱気になったな」

「めんぼくない」


 ぺしっ

 カーミラーは額を叩いた。


「あの、そろそろ……」


 ヒイラギちゃんが申し訳なさそうに言って来た。そうだ、こんな事してる訳には行かない!

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