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ばったり!


「ちょ、ちょっと恥ずかしいよっ!」

「何が恥ずかしいのだっスケベだなあ。男女がただ狭い湯に一緒に浸かっておるだけではないかっ」


「確かに!」


 そう言われればそうだなあ。妙に納得して来た。でも……ドキドキするよ。



 コンコン!

 ドキーーンッ

 突然のノックに心臓が飛び出そうになってファニーと目を合わせる。マリだよなあ?


「おーい、ユリナスお風呂場よね? お姫様がトイレに行くって言ってから姿消しちゃったのよねえ、あの方が行方不明になるとマズいんじゃない!?」


 そのお姫様は目の前に居ます! ファニーは楽しそうに笑顔になった。どんな子だよ?


「そ、それは心配だね! でも大丈夫だと思うよ、あの子フラフラしてる様で結構しっかりしてるから、この御屋敷の中を探検してるんじゃないかな? 結構広いよねココ」


 ぴとっ

 俺が話している最中にファニーは笑顔で頬を胸板に当てて来た。なんて子だっ!


「お父さんとお母さんからの遺産なのよ……広い建物も掃除が大変!」

「そうなんだ……ごめんね。きっとお屋敷の中にいるよ! 俺は信じてるっ!!」


 シィーン

 俺はなかなか良い事を言ったつもりなのだが、マリの様子がおかしい。



「……ちょっとお風呂の中を見ても良い?」


 え、なんでーっ!?


「ちょっと! 恥ずかしいよ、どうして??」

「……誰かいる感じがするのよねえ」


 ドキーン!


「居る訳無いじゃないかっ!! もう変な事言わないでよ」

「フフ、そうね。じゃあウチの中を探して来るわよ」


 フゥーー

 

「う、うん良いお湯だよありがとう、生き返った!!」

「そう、良かったわ」


 ストトト

 息を殺して彼女の足音を確認する。



「楽しかったなあ! どうせならばドアを突然開けて欲しかったぞクク」

「冗談止してよ。早く出なきゃ!」


 どバシッ!

 お湯から上がろうとする俺の腕をえらい勢いで掴む。


「待てい、乙女の前で裸で出るなっ!」


 あ、そうだった!? どうすれば良いんだよ。


「安心せい、わらわも良く温もったゆえ、そろそろ出てやるか! じろじろ見るなよ」

「うん! じゃあ目をつぶって置くよ!」


 ふぅ~ようやく出てくれるな。


「ちゅっ」


 うっ!? 今頬にキスされた??

 ザバーッ

 目を開けたらバスタオル姿のファニーはもうお湯から出て行った。



 程なくして俺もお風呂から出て、銀色の体の上から服を着た。

 ガラッ!


「ふぅーなんか疲れちゃったよ……ってウワーーッ!?」


 何故か脱衣場ドアのすぐ前でマリとファニーが並んで立っている。


「済まぬ、見つかった!!」

「へェ~~~一緒に入ってたんだー?」


 えーもしかしてお風呂場の前で張ってたの?


「違うよっファニーが勝手に入って来て! バスタオル巻いてたし」

「ハイハイ、新婚さんですものね」

「違うよ、勝手に決めないで!!」

「違うとは何事だっ!」


 そんな感じで誤解は一向に解け無かった……

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