表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

241/708

行けっ!


 でも師匠と彼女のブルー・ネモフィラー・ドラゴンがもし大バトルでも始めたら……それよりかマシか?


「あっ逃げたではないか! あいつ青色しておったのじゃーまさか」

「違うっ目の錯覚だよ! それよりも師匠っっ」


 ぎゅむっ

 俺は師匠が彼女を追い掛けない様に強く抱き締めた。うっ師匠の大きな胸圧が俺の胸に!?


「こ、これユリナス照れるのじゃ~そんなに強く抱き締めるなフフ」


 まんざらでも無い師匠は、即ビスマスの事を忘れてくれた。



「何だと!? まさか本当にあの銀色の小僧は加護持ちの最終奥義である、【主竜召還】を使いこなしておるのか!? 信じられん……」


 ビスマスが逃げた事にも気付かない程、緑の爺さんヴェルディグリは動揺していた。しかし彼が言う様な主竜召還などでは無く、ビスマスの時同様に主竜の方から眷属の事を心配して飛んで来ただけであった。


 だがヴェルディグリと主人竜グリーン・スパークリン・ドラゴンの間にその様な関係性は無く、彼は全く状況が理解出来ないでいた。


「主竜をあの様な自分好みの若い娘に変化させて、遣い魔にしておるのか!? なんという無礼な」


 ヴェルディグリは実は真面目な大魔導士なので、各主竜には敬意が深かった。だから余計にユリナスと師匠銀竜リリィーの関係性が理解出来ない。


「おいそこの緑色のジジイ、こっちに来るのじゃ!」


 どビクッ!

 突然声を掛けられてヴェルディグリは背中が飛び上がった。


「は、はい!?」


 えーっあんな奴ほっておこうよ。緑の爺さん来ちゃったよ。



「貴様はスパークリンドラゴンの眷属(けんぞく)かや?」

「は、はいその通りに御座います!」


 うはっ爺さんが緊張した学生さんの様になってしまった。


「奴は元気にやっておるのだな?」

「は、はいそれはもう」

「うむ、ならば良い、今日はもう帰って良いぞ」


「は?」

「早う帰れ!」

「は、はい!!」


 冷や汗をポタポタ流していた爺さんは、言われるままに飛んで行った。気持ち良い~これで一件落着!?

 ドシューーッ


「師匠、(グリーン)スパークリン(ドラゴン)を知ってるの?」

「全然知らん」


 俺は空中でコケた。


「師匠、これからどうするの?」

「帰るに決まっておるのじゃ! マリの奴が買い物から帰ってこんでのぅ」

「うーん、それは心配だね帰って待っててあげて」

「うむ」


 シュインッ

 あっ師匠は一瞬で消えた。と、すると俺は……

 シューッシュタッ!



 サラサラ

『では出発するぞ』


 何事も無かった様に地上に降りた俺がレミランから受け取ったスケッチブックに書くと、アルフレッド達は一斉にコケた。

 ドターッ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ