よし確認だ
ー次の日
俺達はゴブルラを加え画期的な人間撒き餌による狩りを再開していた。
「見よっガーゴイル軍団だ! 領主さま頼むっ」
「無理でしょ、相手は石系モンスターだぞ普通に死ぬって。ネリス今だけ銀化しても良いだろ?」
「……ダメーッ!」
「鬼か?」
ガシガシッ
ガーゴイル軍団が石の槍や剣で襲い掛かって来て、俺は必死に避けまくった。
ゴォーーッ!
突如そのモンスター達が巨大な炎で追い払われる。石でも焼かれると脆くなるので弱点なのだ。
「きゅう~~!」
「わぁソラッ帰って来たんだなあ、よーしよしよし」
俺は戻りたてのソラの労をねぎらいまくった。
ー夕方
ファニーはいつも通り、ネリスに妙な事をしない様に言い付けながら城に帰って行き、俺達はマリの館に戻った。
「何て書いてあるのよ?」
皆の注目はソラの首にくくり付けてあった手紙に集中した。
「ご主人様に報告します、死者にも捕虜の中にもアルデリーゼはおりませんでした! 到着した城使者の命令通り捕虜は全員解放されゴブリン達は涙を吞みました。クヌアー様ゴロ様カピ様も息災にて、ゴブリィ殿と遅れて着くゴブルラ殿によろしくとの事、我らはこれより捕虜の追跡に当たる……だってさ」
「アルデリーゼって誰?」
マリがキョトンとして聞いて来る。
「そ、それは……アルパカインゼットの極悪な司令官の一人さ!」
「その人はアルフレッド君と知り合いなの?」
うっいちいち鋭いなあ!
「おっきな国なんだし、知り合いな訳ないじゃん」
「彼は今回の侵攻作戦知ってるのかしら? 第三王子で貴方の友達なのよねえ」
だーっもういちいち俺が悩んでる事聞かないで!?
「で、どうするのだ領主さま」
「うん銀化禁止が解除される明日の朝になり次第、飛んで調べに行くよ。ゴブルラには悪いけどゴブリィを連れて村に帰って欲しい」
「つまり我ら二人はお払い箱か?」
「使い捨てなのーっ?」
お前らな……
「確かにユリナスは要らない人間を銀竜村に押し込む癖あるわよね?」
やめてくれる、人聞き悪過ぎるわっ!
「もちろん少しくらいこの家にいて観光しても良いよ!」
「わーい!」 「ここ……私の家よ……」
シュンッ
珍しくネリスが黙ったままだ。
「そうですね明日で私の監視役は終わり、つまりお別れです」
「そ、そんな城に行けば会えるじゃん!」
ぱあぁと彼女が明るくなる。あっマズイ事を言った。
「つまりエディファニー様にはナイショの関係ですね!」
「いや全然違うから」
マリのじとっとした視線の中、夕食は終わった。




