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仲直り、出来る?


「何だいお姫さまかい?」


 クヌアーも神妙な顔になった。急いでいるのに三者に少しの沈黙。


「お姫様、これ俺の師匠から預かった大事な名剣なんだ。これをお姫様に貸すから身を守ってくれ!」

「え?」


 俺は煌びやかな名剣をお姫さんに渡した。


「おい重いぞコレ」

「それを持って、もしクヌアーがおかしな事をしたら遠慮無く斬ってくれ」

「クヌアー、悪いが街までのお姫さんの護衛を頼むよ」


 二人に矛盾する様な事を同時に言った。賢く無いから正直にこうでも二人に頼むしか無かった。


「目の前で言われてもねえ、さらった本人だからねえお姫さんも気分良くないだろうね、あたしは良いけどさ。もうナスビィーには頭が上がらないからねえ」


 クヌアーは他人事の様に髪をかき上げながら言う。少なくともクヌアーは俺の考えに従ってくれる様だ。



「わらわも今は我慢して良いぞ。同じくそなたに命を助けられたからの」


 うわっ二人とも素直だなあ、信じて大丈夫かなあ。


「うんありがとう。二人がそう言ってくれると助かる!」

「で」

「それで」


 二人が同時に言う。クヌアーがお姫様に譲った。


「それで、そなたどこに行くつもりなのだ?」

「正規の出口の方の外国兵達を叩くよ!」


 本当はさっき出会った【青い女】にも会いたいのだが、もちろん外国部隊を叩いておく事が最優先だ。でも俺の実力で勝てるのかな? 何にしても前の俺だとこんな事考え無かっただろうが……



 ガガガ

 秘密の小部屋のさらに秘密の出口から二人は出て行く。


「ナスビィー気を付けておくれよ」


 いつか本名言わなきゃ……


「ああ、ゴロとツキーにはきっと再会出来るさ。お姫様をとにかく頼む!」

「あいよ」


 ホントに頼むよ。


「ではな、そなたも気をつけい」


 うっ気が強い女だとは思っていたけど、俺が言い付けた通りにさらった相手に護衛してもらって、逃げる事に文句も恐怖も口にしない。これが高貴な人間の毅然とした態度という事か。


「お、おう。最後まで護衛出来なくてゴメン」

「承知だ」


 これで良いのか? でもこのまま何か悪さされたら困るから外国兵達を叩いておかないと……それにあの青い女も敵なら同時にやっつけないと。でも少しだけだが、クヌアーが裏切って再びお姫様をさらう悪夢がよぎったが、俺は二人の脱出を見届けると秘密の出口も扉も閉めて立ち去った。

 ガガガ……



 ー正規の出口

 俺は一応警戒して穴から外を慎重に覗く。モグラ叩きの様に頭を出した途端にドカンと攻撃されたらダサいからな。

 そ~~

 ビシッドカッ!

 既に鳴り響く、鈍い音。


「おっ! やってるやってる。交渉は決裂かなあ」


 取り囲む数多くの兵士に対して、青い女が一人で戦っている。戦うと言っても剣や魔法では無く、格闘家の様に手刀や蹴りで華麗に舞う様に戦っている。それが彼女のスタイルなのか、それとも相手に合わせて舐めて戦っているのか、とにかく多数相手に時間が掛かっている様に見えた。

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