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落差がある


 ー何はともあれユリナス達はゴブルラを連れ、館に戻ったので御座います。


「ささっお店は散らかってますけど、奥はそれなりに広いですので入って下さい!」

「そ、そうか?」


 おいおい何故か城女騎士のネリスが胸を張って彼女を招き入れた。


「だからここ私の家ですけどーっ!?」


 恒例行事の様にマリが怒るが、彼女はネリスが来てからずっと怒りっぱなしだ。どうしたのかな?



 リビングに入ると、お茶を飲んでいたゴブリィがこちらをジロッと見た。師匠はまだ花屋かな。

 ガタッ


「わーーっゴブルラだっ! 酷いの私カピ様に放置されたのっ」


 だきっ

 ゴブリィは小さい体で高身長なゴブルラの腰に抱き着く。


「うむ、村から男手が減るのは良くないと、一人で報告役をかって出た事は見事だったな。将来良い女戦士になれるぞ!」


 ゴブルラがゴブルィの頭をくりくり撫ぜると彼女は笑顔を取り戻した。良かったな~褒めてもらえて。


「うん、ゴブリィ大きくなったら敵をバッサバッサ斬り〇しまくるよ!」

「斬り〇しまくっちゃダメ」


 マリが頭を抱えた。ハハ……


「良かったな~これで銀竜(シルバーリリー)村までゴブリィを連れて帰れる人が出来て! ゴブルラ頼むぞ」


 俺はどビシッと指を指したが。


「それは無理だ断るっ!」


 即座にビシッと断られた。何でだよっ!



「え~じゃあ何でゴブルンさんはここまでやって来たんですか?」


 俺よりも早く光の速さでネリスが突っ込んでしまう。


「ゴブルンじゃないゴブルラだ」

「あんたね、監視役の貴方が仕切らないでくれる? 貴方は以後壁と化してなさい!」

「エーッ何でですかー? ブーブー」

「そなた、本気で主人を立てるという事を知らぬな。聖女のわらわの方が飾りと化しておるわ!」


 怒りまくるファニーとマリだけど、ネリスはニコニコ笑ったままでノレンに腕押しだなあ。ハートが強い子だよ、でも何故か癒される……


「じゃあ何の為の馬に乗ってやって来たのよ?」


 自分が聞きたかったんだなマリ。


「うむ、謎の軍隊を倒し終えた時にゴブリン達で考えたのだ。もしかして領主様は都会暮らしに浮かれ、我らの事を忘れがちなのではと?」


 ドキッうっ当たっている!?


「そ、そそそんな事ないよー」

「その通りじゃな~い」 「わらわもそう思うぞ」


 二人して言わなくても。


「で相談して至った結論は、我が領主様の嫁となり昼夜と絶え間なくたらし込み、銀竜村への里心を植え付けさせるという計略だ!」


 シィーーン

 戦闘からあまりに落差のある、どんな計略だよ!?

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