再びの対決!
構図・超あらすじ ☆主人公ユリナス(変身後はナスビィー)
主人公が味方する【ゼブランド王国】の砦に、
敵【アルパカインゼット王国】の【第二王子アルデリーゼ】が攻めて来た。
そしてライバルの強い女【ビスマス】も敵に味方を始めた。
→今まさに主人公達は第二王子を捕らえようとしている。
ーアルパカインゼット王国本陣
「ええい早く早く城壁に取り付け! 増援がやって来る前に落とすのだっ!」
既に増援が到着しているにも関わらず、第二王子アルデリーゼは間抜けな命令を叫んだ。
ズドドドォーーーーン!! ダダダーーーン……
そんな時、この本陣にも突然の地響きの様なすさまじい爆発音が聞こえた。
「何だっ!?」 「攻撃かっ」
キラキラッ! ズドォーーーーン!!
「ご報告っビスマス様御加勢!!」
「うるさい、見えておるわっ」
夜空を見上げると蒼い光が尾を引いて飛び、しきりに魔法爆撃を繰り返している。
「坊ちゃま」
「うむ、やはり彼女は私の事を気にかけてくれている……ふふっ可愛い女だ」
「前は自力で勝てるか試しているのだと仰ってましたな?」
「うるさいっよし我らもワイバーン隊を出せっ!」
第二王子の命令で、10頭の飛竜隊が飛び上がった。
ばっさばっさ~~
ー砦上空
「ふぅ堅い所を狙って撃つのも骨が折れる……早く来いナスビィー!!」
ビスマスは敵を全滅させない様に調整しながら撃っていた。
ばっさばっさ~~
とそこへアルパカの飛竜隊が飛んで来る。
「ビスマス様、我らも加勢しますぞっ!」
途端に仮面の下の彼女の顔が不機嫌になる。
「余計な事を……では私は巻き込まぬ様に一旦少し下がる!」
「はっ?」
言うと彼女はスーッとさらに高く夜空に駆け上がった。
「連弩隊撃てーーーっ!!」
バシャシャシャッ
代わりに砦の上から連弩が発射され、無数の矢が飛竜隊の横をかすめて行く。
シュババッ
「ああっビスマス殿?」
さらにそこにたった一匹となったゼブランド側のワイバーンが迎撃に来た……
ばっさ~~
「ちっコシャクな、たった一匹でどうする気だっ! やれっ」
隊長の命令で、一頭の飛竜に10匹の飛竜が群がる様にぐるぐる回り取り囲み空中戦が繰り広げられた。
「ええい何をやっている? 何故ビスマスの攻撃は止んだのだ!?」
「ふぉっふぉっ王子が飛竜隊を出した為に、巻き込みをご懸念されておるからかと」
くわっ
アルデリーゼは自分が命令した為に誰にも怒る事が出来ず、ジイをにらんだまま固まった。
そんな感じの第二王子の緩慢な采配の元、砦攻めはいつもの様にグダグダに進んで行った。
ー少し時間を戻し、第二王子の本陣の後ろの森
カサカサッ
ダルアガート率いる傭兵団500とユリナスのゴブリン兵300は森の中息をひそめ、遂に肉薄した敵本陣に突入する寸前であった。
「よし、ここからが本番だぜ。全員まっしぐらに第二王子を捕らえる事だけを考えろ! 歯向かう奴はちゅうちょ無く殺せ!!」
「ふぅーー緊張するなあ」
「ユリナスさんご安心を、貴方は我々が守りますゼ」
ゴブリュンさん……荒くれ者達と怖がっていたけど、今は彼らが頼りだ。
「俺もこういう戦争は初めてだけど、覚悟を決めて……」




