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攻城戦、開始!

主人公 ユリナス(変身するとナスビィー)

ライバル 蒼い女ビスマス(強い)

敵 アルパカインゼット王国第二王子アルデリーゼ


 偵察から敵アルパカ王国の軍団約4000名が移動を開始したという報がもたらされた。


 ーゼブランド王国砦、本丸司令部

 優勢なのに偵察の報告から司令部はパニック状態になっていた。


「ええいナスビィーはどこにおるか!?」

「奴が戦闘開始と共に敵部隊を叩いてくれる、てはずでは無かったか!?」


 将軍達の中で勝手にナスビィーが自分達の代わりに戦う事になっていた……


「エーリュク貴様、ナスビィーが来ずば全てお前の責任だからなっ!」

「エーーーッ」


 エーリュクは将軍達に攻められてビスマスの代わりに青い顔になった。


「び、ビスマスが出てくれば必ずあの方は来てくれます! それまでは通常戦力で砦を守っていれば普通に勝てます! ……と、彼はおっしゃっていましたヨ」


 自信無さげにどんどんと声が小さくなりながら何とか言った。


「本当だな、もし奴が来なければお前の首がどうなるか」


 ここで言う首とはクビでは無く、本当に胴体から首が飛ぶという意味である。


「ひ、ひぃいいい」


 彼はナスビィーを信じて待つしか無くなった。



 同じ報は二の曲輪(くるわ)にももたらされていた。


「よし事前のてはずどおり俺達は砦を出るぜ、ユリナス殿と配下のゴブリンはどうするのさ?」


 砦に残っていたのは約1500人でその内ゴブリン兵が約300人だが、実はさらにそこから将軍から取り残されていた王国軍兵士達が元の将軍配下に復帰し、今の彼の配下は実質的に500人程であった。


「確かアルパカの軍団は4000名はいるんだよな? ゴブリン兵とナスビィー氏の加勢が無かったら手詰まりなんじゃないの?」


 俺は多少意地悪な言い方をした。


「いや敵は砦攻めをする大半の部隊が砦に取り付くから、残された本陣相手なら500もありゃ十分背後から急襲する事が出来るぜ!」


 凄い自信タップリだけど本当かよ?


「じゃあ俺達はゴブリン達と共に故郷に帰るよ!」


 と言ってやったけど……


「それはゴメンこうむる、ダルアガート殿と同行しないならば、我ら砦の守備軍として戦いますぞ!」


 ゴブリン代表団は言い切った。ちょっとちょっと! ついさっき俺の命令に従うって言ったじゃないかっ嘘つきだーっ



「おやっ皆さんこう言ってるぜ? ユリナスさんどうするよ」


 くそっ足元見る様な言い方を……結局この人も俺の戦力をアテにしてるのか。


「この戦闘を早く終わらせる為に敵第二王子アルデリーゼの捕縛に協力するよ。ただし身代金を奪うかどうかはまだ分からない.。あくまで両王国の和議に協力するだけ!」


 俺はこれが最善だと思った。


「やった、ユリナスさん俺達もこの迂回作戦に参加したかったんだっ!」


 うっゴブリュンさんも戦闘意欲が旺盛だなあ……こんなんで傭兵止めても村が平和になるのかな?


「よし決まったな敵襲は恐らく夜に始まる。それまでに早速出陣だぜっ」

「イエーーイッ!」

「そうこなくっちゃ!!」


 ……いまいちこのノリがついて行けない。俺がイメージしてた悲壮感とは全然違うよ。

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