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結局街か


 ばたばたと慌ただしく戸が閉じられ、荷物をまとめて消えて行く店主達……俺達が銀塊を売った店主達も大変だろうな……


「早く運べっ!」

「ヘイッ」


 うわ、モヒカンの人達運搬係に雇われてるよ。



「と言う訳だ。ここら辺でお開きだな」


 名残惜しいな。


「また会えるよな」

「当然だっ次は敵として会う予定だ」


 え、そんな予定があんの!?


「そ、そうお手柔らかに頼むよハハ」


 こうして俺達はあっさり別れた。って最初の銀粒のお釣り取られたっ!

 ジャラッ

 1656万エピを麻袋に入れ、銀化して空を飛んで帰った……



 ー銀竜村代官館

 ガチャッ


「誰も居ませんよね~?」


 鍵を開けて入ると、早朝だからかまだマリは寝ている様だ。


「ちょっと~何処行ってたのよ!?」


 ドキッ

 突然後ろから声を掛けられる。どちらかと言えばこっちが泥棒的なのに凄くビックリしちゃった。


「起きてたの?」

「昨日寝られなくて眠たいのよ!」

「え、どうして」

「深夜に物音がして怖くて寝られなかったのよっ貴方の部屋に行く訳にも行かないし」


 しまった聞かれてた!? 俺はビスマスの部分を除いて泥棒市の事を正直に話した。


「ふ~ん泥棒市ねえ。じゃあ貴方これからは寝てても大金持ちじゃない?」

「いや~それがそう上手く行かなくて、銀を売りまくってようやく1656万さ。マリの言う通りだったよ!」

「どうするのよ?」

「と、言う訳で結局インガレットのドレスと宝飾品を売りさばくよ」



「あらあら。だから私が言ったじゃない? ちょっと待って私も用意するわよ」

「え、何で??」


 眠たそうなのに凄く悪いよ。


「一人で女物のドレスを大量に売ったら完全に不審者じゃない」

「あっ!」


 確かに! その後マリは真剣にドレスや宝飾品を目利きしてくれて、カバン数個に分けると俺の背中にくくり付けた。


「銀化!」


 シャキッ

 全身銀化すると両手をそっと差し出した。ファニーの時と違って緊張するなあ。


「ヘンなトコ触らないでよ」

「意識し過ぎなんだよ~」


 正確に言えば全部分が変な所だ。だって女の子の足とか背中とか……しかし表面上は何食わぬ顔で俺は空を飛んだ。

 シュバッ



 ーカピパラノユイン市、つまりマリの街だ


「不思議なくらいにあっさり売れちゃったな」

「当り前じゃない、本物の宝石とか高級ドレスだもの」

「はぁ~こんな感じで俺の銀も売れれば即大金持ちなのになあ」


 ジトッと睨まれる。


「嘘ですよ! でもこれで700万エピ程出来たから、2350万程になったよ、余りは最初の100万エピと同じ様に村の金にするから!」


「当たり前でしょ」


 スタタッ

 俺達が昼頃に休憩しようとマリの館前に帰還した時だった、慌ただしく掛けて来る足音が。


「ユリナスさん、大変だよっ」


 へ? クヌアーだな。


「どした!?」

「女格闘家が逃げて、ツキーが大怪我しちゃったよっ」


 やっぱり……

お読み頂きありがとうございます!

今回、二日掛けて移動する銀リリー村と街との往復を、クヌアーが1日で到着してしまっている事に、書いた後に気付いてしまったのですが、ユリナスはマリを気遣ってゆっくり二日掛けて移動したのに対し、クヌアーは早く済ませたくて、強行軍で徹夜で移動した事にします……今後も読んで下さると幸いです。

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