表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

105/709

換金マラソン!


「え?」

「本当の趣味はヒリヒリする様な命を懸けるスリルを味わう事で、好きな食べ物はドクロ酒さ」


 凄い!


「ビスマスっぽいや! えでもドクロ酒って飲み物だよね、食べ物じゃ無いよね」

「私っぽいって何だ、私の何を知っているのか? いちいち細かい事を言うな」


 等とビスマスとの会話をしていると、大切な事を忘れそうになる。



 んっでもなんだか嫌な視線が……金を狙われてる?


「ちょっとアンタ待ちなっ」

「う?」


 振り返ると、冒険者ギルドで出会ったモヒカン軍団3人が居た。本当にどうでも良い再会。


「アンタ確かギルド内に居たトーシロー」

「そんな奴が何でここにいるんだ?」


 わぁーこの人達、銀化してないとトコトン愛想無いなあ。


「誰だ知り合いか、センスが無い格好の連中だな」

「ゲゲッビスマスさん!?」

「何でこんな奴がビスマスさんと?」

「スゲー羨ましい……いや失礼しやした」


 モヒカン軍団は頭を下げてそそくさと離れて行った。うはっ凄い優越感、やっぱビスマスって顔役なんだな。断然興味が湧くよ。



「だから注意力散漫なんだよっ目的を忘れるな!」

「そうだったよ、早速死ぬ気で小石を集めまくるよ!」


 ポカリッ

 いきなり頭を叩かれる。


「いてーアンタ人間凶器なんだぜ」


「手加減している。それよりもう小石は要らないよ。さっき手に入れた16万エピで2スンディ厚の鋼板を出来るだけ買うぞ」


 え、何で鋼板なんだよ!?


「あのー何故でしょうか?」


「鋼板1キュロで1000エピくらいで買える。それを縦11スンディ、横5スンディにカットして銀化すれば、それが約1キュロの銀インゴットになる」


 あーー


「それの方が素早く金額も分かりやすく金が手に入るね!」

「ああっさすがに小石状の銀を2000万エピ分まで売りさばき続けるのも疲れるだろうしな」

「どれくらい必要になるの?」


 ビスマスが仮面の下でムッとした顔になった気がする。


「何でも聞くのだな子供か? あたしは仲間でも何でも無いのだぞ」


 とか言いながら手助けしてくれてるじゃん!


「計算苦手でエヘヘ」


「単純計算で1キュロ銀インゴット181枚で二千万エピになるが、当然各店によって違う手数料を取られるから、200枚は作らなきゃな!」


 うはーっ200枚も鋼板を加工するのか!?


「凄い地味な作業だね……」

「こういう事を地味にこつこつすれば成功につながるのさ」

「ヒリヒリするスリルとは無関係だね!」

「ケンカを売っているのか? じゃあ帰るよ」


 俺はビスマスの腕を掴んだ。


「ビスマス先生お願いします。一緒に居て下さい!」


 俺は情けなく哀願した。こんなトコ、一人じゃやだよーっ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ