四角く赤い幸せ
あなたの手に触れる。近いようで違う体温。似ているのに違う爪の形。お揃いの薬指の煌めき。嬉しい。
ああ、幸せなのかもしれないな。
あなたの命の煌めきをこうして側で見ていられる。あなたの人生の特等席に座っていられる。あなたと同じ歩幅で歩んでいられる。これ以上に嬉しいことがあるとは思えない!だけどね、思い付いたの。あなたとずっと一緒にいる方法。だからね。ちょっと痛いけど、がまんしてね?
あ、こぼれちゃった。もったいないもったいない。きちんとすくわないと。
あなたのいっぺんまであいしてあげるってやくそくしたんだから。
あなたをかんじられるものはぜんぶきちんとしまっておかなきゃ。
ちゃんとなかみがみれるように。ほら!おおきなすいそうでしょ!あなたはこれからずーっとずーっとここにあるの!
まいにちかわっていくいろもにおいもあじもちゃーんとおぼえていてあげるからね!