予期せぬタイムトラベル。
___僕はその日、凄く落ち込んでいた。
大好きだった彼女と別れたからだ。
・・・何故?
別れる事になったのかは、未だにわからない。
彼女とのちょっとした喧嘩だった。
今までだって! 小さなことでよく喧嘩はしていたのに。
・・・それなのに。
どうして、別れなきゃならなかったのだろう。
僕は、まだ納得出来ていないんだ!
下を向いて、人通りの多い交差点を渡っていると?
中年の男性が僕の肩にぶつかった。
『・・・あぁ、スミマセン。』
僕は、顔を上げてその中年男性に謝るとその中年男性も僕の顔を見た。
『・・・えぇ!? 僕、じゃない、のか?』
20年後の僕なのか? 30年後の僕なのか?
なにしろ、あれは? 僕だった!
中年男性は、あっという間に人ごみに消えていった。
僕は、横断歩道を渡りきると中年男性の通った方向を見渡した。
やっぱり、何処にもいない。
___あの中年男性は?
本当に、僕だったのか? 時間と共に、僕の記憶から消えそうに
なっていった。何故なら? 彼女の事しか今は考えられなかったからだ。
別れたくない! 彼女ともう一度話し合ってヨリを戻そう。
僕は、彼女の家の前まで来て立っていた。
【ピンポン】
『___誰?』
『僕だよ! もう一度、ちゃんと話したいんだ!』
『私は、もう話すことないから! 帰って!』
【ドン】
ドアが、思いっきり強く締まる。
・・・僕は、どうしたらいいんだ?
家にトボトボと歩いて帰り、途中でコンビニに寄って缶ビールを
適当に選んで10本ほど買って帰った。
僕は家に着くなり、ビニール袋から缶ビールを取り出し飲み始めた。
ヤケ酒だ! 何がどうなっているのか? 頭の中で考えただけで
混乱してくる! 取りあえず酒を飲もう! どんどん缶ビールの空缶
が増えていく。そこ辺に飲み終わった缶ビールの缶が1度握りつぶされて
部屋に転がっている。僕はお酒のせいもあってそのまま死ぬように眠って
しまった。
___朝、僕が起きると?
二日酔いなのか? 頭がガンガンする。
顔を洗って、僕はまた彼女の事を考えながら歩いていた。
いつもよく通る人通りの多い交差点を渡っていると?
中年の男性が僕の肩にぶつかった。
僕は、慌てて! その中年男性に声をかけた!
『___き、昨日もここで! 会ったよね?』
『・・・・・・』
中年男性は、僕の顔を見て! 少しニヤッと笑ってまた人だかりの中に
消えていった。
『___やっぱり、あれは? 未来の僕に違いない!』
・・・僕は、中年男性の事も気になっていたが、彼女の事が何より
気になっていたんだ! どうして、僕と別れなくてはいけなかったのか?
・・・気がつけば?
また、彼女の家の前に立っていた。
___僕は昨日も来たのに、彼女に怒られないか?
心配でもあったけど...。
___それでも、
【ピンポン】
『___誰?』
『なあ、もう一度! 僕とやり直してくれ! 僕の悪いところは
直すから! 頼むよ! もう1度だけ、僕にチャンスをくれ!』
『・・・悪いけど、帰って!』
【ドン】
ドアが、思いっきり強く締まる。
僕は、昨日と同じようにトボトボと歩いて家に帰ることにした。
途中でまた、コンビニに寄って缶ビールを買う事に、、、!
僕は、家に着くと早速缶ビールを飲み始めた。
でも? ふと、昨日の事を思いだす。
残っていた缶ビールが部屋の何処かにあるはずだ!
昨日は、7本か? 8本までしか飲んでいない。
でも、部屋はゴミが散乱していて探すのがめんどくさいし。
そのまま、気にせず買ってきた缶ビールを飲み続ける。
何かのタイミングで、残った缶ビールは見つかると思っていたからだ。
僕は、彼女とヨリを戻すにはどうしたらいいのか? ずっと考えながら
そのまま眠ってしまった。
___やっぱり朝、僕が起きると?
二日酔いで、 頭がガンガンする。
僕は顔を洗って、また彼女の事を考えながら歩いていた。
いつものアノ交差点を僕がまた渡っていると?
あの中年男性が僕の肩にまたぶつかった。
『・・・えぇ!? また?』
初めて中年男性は、僕に向けて話してくれた。
『___毎日、君は今日を何度も繰り返し生きているよ。』
『・・・えぇ!?』
そう、僕は中年男性が言うように何度も【今日】を繰り返していた。
そして、中年男性はまた人ごみに消えていった。
・・・どういうことなのか?
今日は、何月何日の何曜日なんだ?
僕は、ズボンのポケットから無造作にポケットに手を突っ込んで
携帯電話を開いた。まさか!? 今日は、7月17日金曜日なのか?
えぇ!? これって? どうなっているんだ!?
僕は、この日を何度も繰り返して生きているのか?
あの中年男性が言ったように、、、。
・・・僕は、気がつくと? 彼女の家の前まで来ていた。
【ピンポン】
『___誰?』
『僕だよ! 僕は昨日もここにきて! 同じ話をしているだ!
僕は、君なしじゃ生きていけないんだよ。』
『・・・とりあえず、帰って。』
【ドン】
ドアが、思いっきり強く締まる。
___結果は、同じでも。
今日の彼女の雰囲気がいつもと違っていた。
繰り返し繰り返し、彼女に僕の思っている本心を伝えれば、、、?
僕たちの未来は変わるのかな?
また、彼女とヨリを戻せる!
予期せぬタイムトラベルを僕は繰り返しているのだけど?
きっと、最後には違う答えが待っていると僕は信じているんだ!!!
___この日も、僕はそんな事を考えながら。
コンビニに寄って、缶ビールを10本買って帰った。
家に着くなり、また缶ビールを飲み始める。
『___もう一度だけ! 彼女とヨリを戻したい!』
そんな事を考えながら、また僕は眠ってしまった。
最後までお読みいただきありがとうございます。




