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先生が好きで、

作者: たいよう

私が高校生のころ、部活の顧問の先生に恋をした。部長だった私は先生と話す機会が多く自然と先生を意識した。


先生は英語を教えていた。流暢な英語を用いて、私たちに芸術についての話を沢山してくれた。私は先生に褒めてもらいたい一心で英語の授業を必死に聞き、予習・復習をして先生に質問をした。

結果、英語の点数はとても良かったがそれは副産物であり、私にとって大切なのは先生と話す時間、つまり、先生に気にかけて貰える時間であった。


先生は私のことを信頼してくれているようだった。メールではなく、LINEのアカウントを教えてくれたときは眠れないほど興奮した。もちろん、部活の連絡用だが。



二年生になり、春が過ぎたころ、私はどう想いを伝えようか考じていた。今まで感じたことがないような、この胸の高まりを抑えるにはそうするしかないと思ったのだ。


そして、そのときはやってきた。


別にずっと考えてその日にした訳では無い。しかし、その瞬間、直感的に体が動いてしまった。先生にいきなり向き合う。


鍵がかかる部室の中、放課後、ふたりきり、


自分の身体の暴走に驚いたが、ずっとシュミレーションはしてきたことだったので出来るだけ落ち着いて見えるように、


せんせい、すきなんです。


とゆっくり話した。 先生に意味が伝わるように。


目を見開いていた先生は時計の長針が一目進めた頃、やっと、


私も、人としての感情を伝えてもいいのならば、ーーーさんのことが好きです。私は、この感情を無視し続けなければならなかったのですが ーーーさんのその言葉を聞いて、伝えなければならないと感じました。

しかし、私は教師です。あなたは生徒です。性に、恋に、寛容なこの時代とは言え、まわりに許される関係ではありません。一生耐え続ける覚悟はあります。だから...



その言葉を聞いた私の心はどれほど高なったか。先生の自分を律する言葉は私にはどうでもいいこと。言葉を遮るように先生の顔に近づいて、先生の目を真っ直ぐ見つめた。


せんせい、わたしは ほんきです。

だいすきなんです。


と言って、最大限に甘えた顔をしながら抱きついた。先生のおちていく顔は本当にすてきだ。





待っいてるのは 素敵な 時間。

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