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悲劇の多くは日常に含まれる、と彼女は言うけれど

作者:安路 海途
 中学一年の終わり、進級してから二ヶ月くらいのあいだ、凛香は学校に来ていない。つまり、不登校というやつだ。彼女はよく、ぼくの部屋で本を読んでいる。とても静かに、とても自然に。
 そんな凛香を、ぼくはどうすることもできずにいる。ぼく自身は、この世界のシステムに何の不満も持っていない。それは、みんなが幸せになるために必要なものだからだ。学校に行って、先生の言うことを聞いて、友達と笑って、適当なことをしゃべる――単純なことだ、とても。
 でも、凛香はそれができない。彼女は世界になじめない。彼女は言う、「いい、ノキ? 世界は悲劇よ。それは間違いない」。そして彼女は、一人でただ本を読み続ける。
 けれどある日、彼女はいなくなる。悲劇の多くが含まれた、この日常から――

(14/2/9~14/2/19)
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