07 小鳥の止まり木亭
小鳥の止まり木亭に到着した。
中に入ってみると一階が食堂になっていて二階からが部屋になっているようだ。
宿に入るとすぐに小さい女の子が元気よく声をかけてくる。
「いらしゃいませ!お泊りですか、お食事ですか?」
「食事で」
「わかりました!こちらの席へどうぞ!」
そういわれ隅にある席へ案内される。
その席にはすでに先客がいた。こっちでは相席は普通なんだろうなと思いつつ席に着く。
「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください!」
メニューは壁に貼ってあるんだが全然わからない。
イエローフロッグのから揚げって何だろうね。
焼きグリーンワームって何だろうね。
あっ。レッドボアのから揚げがある。これにしようそうしよう。
後は…エールいけるか?この手はよくある話だ。いま18。いけるか?
女の子を呼んで注文する。聞いてみたけど別に問題はなかった。よかった。
しばらくして料理が届いた。
食べてみるとおいしかったよ。うん。
から揚げを食べながらエールを飲んでいるときにふと、一緒の席にいた人を見てみた。
さっきから何もせずにこちらを見ている。
まぁ見てるのはから揚げだけど。
…食べずらいな。
女の子を呼んで注文をする。
そうしてきた料理をその人の前に置いた。
「何のつもりだ。」
その人はそう言ってきた。
見た目は美人なんだよな。ただ眼が怖い。なんか冬眠前の熊みたい。
鎧来てるし冒険者かな?とか思うけど
「いやまぁ、正直そんなみられると食いづらいし。まぁあんたが美人だから奢りたくなったってことで」
「つまりこれをやるから言うことを聞けというのだな。ふ、しかし残念だったな。私はそんな安い女じゃ」
「あ、すいません、いらないなら自分で…」いやそんな涙目にならなくても。
言いながら引いていた皿を戻してあげる。
パアアって満面の笑み。
「ほんとにいいのか?私は今金を持ってないぞ?」
「どうぞ」というと同時に食べ始める…これ全然足りんな。
女の子に再度注文。
しばらく食べつづけ一息ついた。
「すいません、助かりました。ここ最近クエストを失敗しちゃって麓に食べれてなかったんです。」
何故ここに居たのかすごい気になるところである。
最初からたかる気だったんじゃぁ。
「お気になさらず」と言うが今更だけどこの金使うのに罪悪感みたいなのが出てきた。
メアリーの何だよなぁ、もらったとはいえ。
せっかくなので色々と聞いてみた。特にこの国の王様について。
この国の王は王女様らしい。王っておっさんのイメージだったんだが。
とてもやさしく良い王様らしい。
話を聞くとメアリーのお姉さんがそうらしい。
ってことは俺国で1番偉い人に紹介されるの?
「後アリシア王女はうそを見抜く力があるらしいよ。」
まぁアリシア王女に会う機会なんて私たちにはないだろうけど。と締めくくる。
嘘を見抜く…ね。
それから少ししゃべり良い時間になったので城に戻ることにした。
女の人はほんとに何もしないんだねとなぜか残念がっているように見えたが気のせいだ。
さてこれから王女様との謁見か。逃げ出したいと思いつつ城にむかって行った。